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OODAとPDCA

2019-04-25 09:11:13 | 18期生のブログリレー

今回はここ数年で今まで以上に注目され始めているOODA(ウーダ)という

経営管理の手法について。O(Observe:観察)、O(Orient:方向付け)、D(Decide:決定・決心)、A(Act:実行する)の略語です。日本では

PDCAサイクルが頻繁に登場しますが、これは元々は品質管理における継続的な

改善を促す手法で、これが経営にも取り入れられてきました。ただ、現状が

刻一刻と変化する現社会で、従来通りの手法で策定した年間計画では無理が

生じやすいのも事実です。

 OODAは朝鮮戦争時に空軍パイロットが提唱した手法で、中国孫子の兵法(五つの

基本問題:道・天・地・将・法(自国の体制を万全にする=優位性の確立) + 

基本条件(自国と他国の優劣比較))をベースに考案された、とのこと(参考論文:

リチャード・ボイド“Destruction and Creation”)。このOODAを提唱したボイド氏

は宮本武蔵の「五輪書」や多くの戦史から学び考案された由。ドイツ宰相ビスマルク

の「愚者は経験に学び賢者は経験に学ぶ」を実践された好例ではないでしょうか?

現在、様々なマーケットで不確実性ばかりが高まっており、従来のP(Plan:計画)

では頻繁な計画変更が余儀なくされますが、計画変更ばかりでは会社経営は成り立ち

ませんね(朝令暮改、という言葉がありますが、最近は朝“朝”暮改をせざるを得ない

状況が多々あります)。実際に年間事業計画などを非開示にする企業が増えているの

もこの一つの流れではないでしょうか?

このようにして会社経営に浸透しつつあるOODAですが、個人的には意思決定を迅速

に行い機敏に行動する為の手法であり、これと現場改善を促進できるPDCAの組合せ

が有益だろうな、と考えています。経営環境を常にWatchしながら、迅速な意思決定を行うことで、必要なPlanが見直され、適切なActionを無理なく遂行できるようになります。この際、気を付けるべきは必要なPlanの見直しは各現場で行われるべきことです。適切な権限を委譲しつつ、上司と部下がより深く「対話」する事で

同じ現状把握を行い、「目標」「(目標に向かって)どういった道を進むか」を共有できるかがポイントです。こういったプロセスを経た上で、計画変更が生じるまではPDCAを回しながら、現場の変化を見逃さず部下と状況確認を行うことができれば、機動的な組織になっていきます。

私のチームも現在、頻繁にチームミーティングを行う事にしました。部下の発案でしたが、日々起こる出来事、業務で得た知識の共有を「対話」を通じて実施したいとの主旨でした。現在はこれに加えて経営陣の方針、これを落とし込んだチーム目標の考え方、他の組織の動きなどを共有しています。更にちょっとした出来事を「誉める」こともでき、チーム員の「承認欲求」も満たされていくのでは、との期待もあります(マズローの欲求五段階説の第四段階)。

 

以上

 

 

コメント (2)
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