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AIワークショップ

2019-04-22 12:00:00 | 18期生のブログリレー

皆さん、こんにちは。稼プロ!18期生の小野澤です。先日埼玉大学でAIについてのワークショップがあり、仕事の関係で参加する機会がありましたので、今日は少しその時の話をさせていただきます。ワークショップでは実際に簡単なAIのプログラムをPythonと言うインタープリータ言語を使用して作成し、車椅子を顔の向きを変えるだけでコントロールすると言う事をやります。このAIプログラムはTVのニュースなどで以前取りあげられたこともあるので、ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、プログラムの動作は顔を真っ直ぐ正面に向けた時は停止。上に向けたら前進、下に向けたら後退、右に向けたら右回転、左に向けたら左回転と言う至ってシンプルなものです。プログラムを作ると言うと、何やら難しく聞こえますが、すでにプログラムのテンプレートが提供されているので、私のような素人でもなんとかかっこがつくと言う寸法です。これにどうしてAIが絡むのかと言うと、人間の顔の向きと言う機械にとっては至って曖昧な事象を、この5方向の顔の様々な写真を機械に見せて学習させることによって、カメラで撮った顔の写真から、どちらを向いているのか機械に判断させると言うのがミソです。残念ながら私の作成したプログラムでは、どうしても正面と左向きが判断できず、いつまでたっても止まれない、左にも曲がれないと言うポンコツ車椅子になってしまいましたが、機械に沢山データを与えて、そこから特徴を抽出させ、制御モデルを作らせると言うAIのプロセスは何となく体感できたような気がします。この後このワークショップを提供頂いた教授と色々AIについて意見交換しましたが、これまでメディアや本などを通じて抱いていたAIのイメージとは随分と異なる印象をうけました。先生曰く、『コンピュータの能力が人間の能力を超えるSingularityは起きない』とSingularityを否定しています。なぜかと言うとコンピュータはAIの発達によって人間の能力をそれぞれの局面で超えて行くのは確かだが、だからと言って人間がそのまま機械に置き去りにされるとは限らないとのことでした。例えば、将棋、碁の世界で機械は人間の能力を超えるパフォーマンスを示しましたが、人間はその機械が編み出した戦法や考え方を学び取って行けば、更に機械の上を行く能力を獲得することができるというわけです。つまり、機械はあくまで機械で、人間はそれを道具として使って自身の能力を高めて行けばよいのだということのようです。要するに物事を効率良く学ぶ道具としてとらえろということでしょうか。

 また、別の例として、発電所等で使用される大型ガスタービンのような複雑なシステムは、最終納品までに様々なチューニングをしなければならず、正しいチューニングをするためにはベテランの技術者の長年の経験と知恵が要求されます。しかし、このシステムの様々な部分にセンサーを張り巡らせてAIの目や耳として使い、そのアウトプットをモニターさせながら最適な運転制御をAIに自己学習させることでベテラン技術者並みの高い効率の制御スキルを示します。ベテラン技術者は、AIとは異なる制御をするかもしれませんが、AIがなぜそのような制御をするに至ったかは、理解することができるし、自身の制御スキルとして導入することも可能です。つまりAIが生み出した優れた運転テクニックをそっくり真似して自身の中に取り込んでしまえばよいというわけです。このようにAIは人間から仕事を奪って追い詰めるのではなく、むしろ人間の能力をブーストしてくれるものと考えるべきと言うのが先生のお考えのようでした。以前当ブログにも“AIが税理士の仕事を奪う”と言う衝撃的な投稿がありましたが、この先生の話を聞いて少し安心させられたような気がします。私も将来ターミネータに命を狙われて逃げ惑う人間ではなく、彼らを使いこなす人間になりたいものだとぼんやり考える今日この頃であります。

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合同オリエンテーションの最終回4/24、講義見学4/27のお申し込みはこちらで受け付けております。

スプリングフォーラムの稼プロ!ブースの様子はこちらです。
木曜日に実施した企業内診断士次世代リーダー養成マスターコース、経営コンサルタント養成塾の3つのマスターコースでの合同オリエンテーションでした。様子はこちらからどうぞ。

コメント (2)
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