こんにちは、19期生の福嶋です。
みなさま、台風の影響は大丈夫でしたでしょうか。
昨日、台風の影響で、朝の職場の人数は通常の半数以下でしたが、私は幸いにも(?)、地下鉄が動いており、天気も問題なかったので、通常通り出社できました。
さて、今回は、(仕事関連の専門的なものではない)一般的な情報収集方法について書きたいと思います。
私は、一般的な情報収集については、効率化を目指して、カスタマイズされた情報(ニュースアプリやFacebookなど)を多用していた時期がありました。
しかし、数年前から、新聞、ラジオ(radiko)といった、私向けにカスタマイズされていない(偏っていない)媒体から情報収集するように意識しています。
特にラジオ(radiko)は、家事、単純作業、移動などをしながら耳から情報収集ができるので、最近のお気に入りです。
(一方で特に興味がある情報については、グーグルアラートを利用して、毎朝通知が来るようにして見逃さないようにするなどの工夫をしています。)
このような情報収集方法の変化のきっかけとなった本があります。
ウィリアム・バートン『クラウド時代の思考術』(2017年1月、青土社)です。
簡単に本の内容をご紹介します。
クラウド(グーグル)に聞けばわかるような一般的な知識を学習し、記憶しておくことに意味があるのか?ということをテーマにしています。
著者は、自身が行った調査から、(決して高度な知識ではなく)一般常識的な知識の量と、個人の成功・幸福(所得、良識的な思考・行動、主観的な幸福感など)との”相関関係”を見出しています。
また、著者の調査では、一般的知識の豊富さと個人の成功・幸福との“因果関係”まではわからないが、以下のような要素が考えられるのではないかとしています。
①豊富な一般知識は、(意識的にしろ、無意識的にしろ)我々の日々のより良い決断のベースとなる。
②豊富な一般知識はクラウド(インターネット情報)を開く鍵である。(豊富な一般知識がなければ、そもそも、自分が何をわかっていないかがわからず、クラウド(グーグル)に聞くべきことがなにかもわからない。)
以上の2点は、本書の冒頭で説明されるキーワードである「ダニング=クルーガー効果」に陥らないことが、個人の成功・幸福につながるといっています。
ダニング=クルーガー効果とは、ざっくり言うと、無知な人はその無知さゆえに自分の無知さ加減が分からず、それゆえ自己評価が高い傾向となることです。
幅広い一般知識により、自分が知っていることと知らないことをよりよく認識することができ、自身の能力を過大評価せず、謙虚に、事実と向き合い、時に、クラウドを利用して知識を補うなどしながら決断し、行動していくことが重要ということでしょう。
なお、保存できると思った事実=クラウド(グーグル)でいつでも見つけることのできる情報は、脳のフィルターにより自動的に忘れ去られてしまうという「グーグル効果」やある知識を学習し、記憶しておくのに費やされるコストが、その知識を得ることによって得られる利益を上回るために、あえて、無知でいるという「合理的無知」など、上記の問いに対して、ネガティブな回答になりそうな研究結果や考え方も紹介しつつ、自説を論じており、本書はけっこう濃い内容だったと記憶しています。
そして、(ここからが、私の情報収集方法にも影響を与えた内容ですが、)著者は、自身の調査から、情報のダイエットとして新聞、ラジオといったそれ自体が賢く、偏りがないメディア(できれば複数が望ましい)から情報を得るための時間を確保することを進めています。
カスタマイズされすぎた情報ソースを使いすぎると、偏った情報(多くの場合は自分の興味や趣向に合った情報)ばかりを吸収することになり、「心の地図」をゆがめてしまうおそれがあるとのことです。
インターネットの普及により、玉石混淆の情報があふれるなか、どのような情報収集の方法が良いのかについては悩ましいところですが、皆さんは、お忙しい中どのようなにされていますでしょうか。
よい方法や情報ソースなどがあれば、ぜひコメントなどで共有いただければと思います。
以 上