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伝える ≠ 伝わる

2019-09-07 12:00:00 | 19期生のブログリレー

みなさん、こんにちは。19期の西山です。

3回目の講義が終わり、「書く」についてはマスターしたことになります。

あとはそれを小論文で披露するのみ。。。

 

講義のなかで印象的だったのが、「だれに向けて書いているのか」と「ギフトはなにか」の2つでした。

これはとても大事なことですが、簡単なことではありません。

 

実は私自身も普段、クライアントの方々に同じような話をしています。

広報という職種柄、記者会見のサポートをすることがあり、その際に登壇者の方々にお話しするのがこの2つです。

広報の文脈では、コミュニケーション・ターゲットとキーメッセージと言っています。

 

まずターゲットですが、企業には様々なステークホルダーがいます。

そのなかの特にだれに向けて話すのかを定めないと、結局だれにも響かない言葉になってしまいます。

たとえば、この会見は顧客や取引先ではなく、株主に聞いてもらいたい、などです。

 

次にキーメッセージですが、これはその会見で一番伝えたいことになります。

ただし、自分が言いたいことを一方的に言うだけでは聞いてもらえません。

相手の関心に沿って、共感してもらえるような配慮が必要です。

 

たくさん会見を見ていると、登壇者は2タイプに分けることができます。

一つは、事務方から渡された文書をそのまま読み上げる人。

もう一つは、事務方の文書を咀嚼して自分の言葉で話す人です。

後者のほうが伝わりやすいのは言うまでもありません。

 

登壇者の話し方次第で、受け手の印象は大きく変わります。

これはネガティブな謝罪会見で顕著です。

起こしてしまったことを真摯に謝罪し、それにどう対処していくのか。

想定したターゲットに向けてきちんとしたメッセージを発することができれば、事態収束の第一歩になります。

 

フランスの思想家モンテーニュは『エセー』のなかでこう言っています。

「言葉とは半分は話し手のもの、もう半分は聞き手のものだ」

情報は送り手がいかに送ったかではなく、受け手がどう受け取ったかが重要です。

 

翻って自分の小論文のレジュメを見ると、「だれに向けて」は中小企業の経営者だったのですが、その割には内容が専門的すぎて、独りよがりの感があります。

また「ギフト」も曖昧で、なにを伝えたいのか、わかりにくいものでした。

まさに、言うは易し行うは難し、です。

 

「伝える」ではなく、「伝わる」を意識する。

そのために、だれに向けて、どんなギフトを受け取ってほしいのか、明確にする。

このことを肝に銘じて小論文に取り組んでいきたいと思います。

コメント (3)
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