みなさん、こんにちは。19期の西山です。
3回目の講義が終わり、「書く」についてはマスターしたことになります。
あとはそれを小論文で披露するのみ。。。
講義のなかで印象的だったのが、「だれに向けて書いているのか」と「ギフトはなにか」の2つでした。
これはとても大事なことですが、簡単なことではありません。
実は私自身も普段、クライアントの方々に同じような話をしています。
広報という職種柄、記者会見のサポートをすることがあり、その際に登壇者の方々にお話しするのがこの2つです。
広報の文脈では、コミュニケーション・ターゲットとキーメッセージと言っています。
まずターゲットですが、企業には様々なステークホルダーがいます。
そのなかの特にだれに向けて話すのかを定めないと、結局だれにも響かない言葉になってしまいます。
たとえば、この会見は顧客や取引先ではなく、株主に聞いてもらいたい、などです。
次にキーメッセージですが、これはその会見で一番伝えたいことになります。
ただし、自分が言いたいことを一方的に言うだけでは聞いてもらえません。
相手の関心に沿って、共感してもらえるような配慮が必要です。
たくさん会見を見ていると、登壇者は2タイプに分けることができます。
一つは、事務方から渡された文書をそのまま読み上げる人。
もう一つは、事務方の文書を咀嚼して自分の言葉で話す人です。
後者のほうが伝わりやすいのは言うまでもありません。
登壇者の話し方次第で、受け手の印象は大きく変わります。
これはネガティブな謝罪会見で顕著です。
起こしてしまったことを真摯に謝罪し、それにどう対処していくのか。
想定したターゲットに向けてきちんとしたメッセージを発することができれば、事態収束の第一歩になります。
フランスの思想家モンテーニュは『エセー』のなかでこう言っています。
「言葉とは半分は話し手のもの、もう半分は聞き手のものだ」
情報は送り手がいかに送ったかではなく、受け手がどう受け取ったかが重要です。
翻って自分の小論文のレジュメを見ると、「だれに向けて」は中小企業の経営者だったのですが、その割には内容が専門的すぎて、独りよがりの感があります。
また「ギフト」も曖昧で、なにを伝えたいのか、わかりにくいものでした。
まさに、言うは易し行うは難し、です。
「伝える」ではなく、「伝わる」を意識する。
そのために、だれに向けて、どんなギフトを受け取ってほしいのか、明確にする。
このことを肝に銘じて小論文に取り組んでいきたいと思います。