みなさん、こんにちは。
稼プロ!第19期生の佐々木です。
コロナウイルス禍における緊急事態宣言で、テレワークを余儀なくされている企業やビジネスマンは多いですね。
ここ数年、働き方改革がずいぶん叫ばれてきました。しかしながら、その進み方はあまり芳しくありませんでした。ところが、コロナ禍という外的要件によって業務が変わったことで働き方改革が急速に進んでいきそうで、今後の企業の生産性にも大きく影響するのではないか、と感じている方は多いのではないでしょうか。
そんなことを考えていたら、以前に読んだ本を思い出しました。
「生産性」 伊賀泰代 ダイヤモンド社 2016年
本では生産性とはどういうことか、日本企業の取り組み方のどこが足りないのかを、伊賀泰代氏ならではの視点から展開されています。氏はグローバルなコンサルタント会社の日本支社にてコンサルタントと人事・採用マネージャを務めた方です。掲載されている事例に採用分野の業務事例などを使って、生産性についてとてもわかりやすく紐解いています。
印象に残ったのは、「管理職の使命は生産性の向上であり、そのための上司の一言はとても重要」というテーマでした。
一般に、「生産性」とは「得られた成果」を「投入した資源」で除したものです。もちろん、この本での定義も同じです。ところが、日本企業には生産性を高める意識がまだ低いと思わせるところがあり、欧米の先進企業ように高い生産性を生める状況にはほど遠いそうです。たとえば、残業や長い議論時間を無意識の中で尊んでしまっていることがまだまだ残っていると書いています。
具体的な例では、徹夜をして資料を良いレベルまで完成させてきた部下をすんなり上司が褒めてしまうケースを挙げています。
これはどんな犠牲(資源やコスト)を払ってでもより高いレベルの成果を目指すといった頑張り方を肯定してしまうことであり、許してしまっていると生産性はいつまでも上がっていきません。
さらに、褒めている姿を見聞きしていた周囲の社員には、残業という犠牲を払っている姿が評価されると映ってしまうという悪い副作用もあるでしょう。
このケースで、上司の一言はこうあるべきであると本にはと書かれています。
「とても良い出来だ。このレベルの資料を半分の時間で作れれば一人前だ。そうなればすごいよ。 」
仮に、時間をそれほどかけていなかったならば、
「このレベルの資料をその時間で完成させたのは素晴らしい。そのやり方を次の会議でみんなに共有してほしい。 」
これらの上司の一言のすばらしいところは、いずれも「生産性」を目標としていることが貫かれており、管理職としてのあり方が示されているところです。
この春からご自宅などにてテレワークをしている方は感じていらっしゃると思いますが、残業していても見て称賛してくれる上司はいません。上司が見るほとんどは成果物となっていますよね。
本来の生産性やROAを重視する経営、つまり「量」で測るのではなく「質」で成果を測るということは、働く実感としてはこういうことなのかもしれないなと感じています。
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