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ハンコはどこから来たか

2020-05-13 12:00:00 | 19期生のブログリレー

19期生の廣瀬達也です。

在宅勤務がメインとなっていますが、時折、最近はやりの?「ハンコ出勤」をしています。
私の会社では社内稟議は電子化されているので、社内の承認手続きは社員が在宅でも海外出張でも処理は回ります。しかし、その電子化された稟議の承認の「出口」は「お客様との契約書」、「お客様への見積書」「お客様への請求書」への「ハンコ」なことが少なくありません。
先日の「ハンコ出勤」は、契約書系(印刷、製本、押印、発送)と請求書(印刷、押印、発送)でした。これまでは業務をサポートしていただいている派遣さんにお願いしていた業務です。なので理屈としては「ハンコって面倒だよね」と思いつつイマイチ表面化度が少なった。。。今は派遣さんもテレワーク実施しており、「自分の案件は社員自身が対応」な感じになってきました。このように社員が巻き込まれる事態の多発がこれまで表面化していなかった「ハンコ」をより炙り出している一つではないかとも感じる最近です。

「そもそもハンコはどこから来たのか」をちょっと調べてみました。
「中国でしょ」と思っていたのですが、紀元前7千年以上前のメソポタミアが起源でした。そして、制度としての始まりも中国ではなく、西洋から伝わった制度。「旧約聖書」の中にも実印や認証印の制度のくだりが40箇所ほどあるとか。

日本に伝わった最初は、みなさんも社会で学習した、後漢の光武帝時代に倭奴国(日本)に送られた「漢委奴国王」印あたりのようです。日本に伝わった後、一気に広まった!のではなく、一部の人の文化に留まっていたとのこと。

また、契約に際しての欧米の「サイン」文化とは根本的な違いがあるようです。
そもそも契約が成立するためには、公証する第三者が必要。どちらが不利になったときに「聞いていない。言っていない」となることを防ぐために。
その第三者が、日本では印鑑証明を発行する「役所」。サイン契約の欧米では「公証人」。
欧米では、膨大な数の公証人が契約に同席し、サインをして公証する。現在、日本にいる公証人の数は約500人(2017年現在)と言われており、サイン契約に置き換えるには圧倒的に公証人の数が足りない。。。また、文字が筆記体と漢字という差もあったりします。

ハンコで言えば、私が台湾で仕事をしていた際、日本とほぼ変わらないハンコ文化だった記憶があります(現在でもハンコ文化が濃く残っているのは日本と台湾のようです)。そして、個人が持っているハンコがみなさんのフルネームでした。なので着任した際に「廣瀬達也」というフルネームな印鑑を会社に作ってもらいました(今でも持っています)。「台湾では日本以上に同じ苗字の人が多いからフルネームのハンコなんだ」と当時の日本人上司から言われたのですがその理解は正しかったかのでしょうか?? 

昨今、「脱ハンコ」が一気にクローズアップされています。アフターコロナ事象の一つとして「脱ハンコ」が一気に加速しそう。さてどうなるでしょうか。おそらく単体組織内の稟議など意思決定証跡としてのはんこはまず着手しやすいでしょうね。当該組織内の合意により実現できるので。大変なのは「お客様」など外部との関係、つまり複数組織間のコンセンサス(それは意思決定証跡とか本人確認とかまたまた複雑なものが背景にありそう)が必要となる場合ではないっでしょうか。
そして、今週も出社予定があります。複数業務のためではありますが、その中の1つは「電子入札します」という申請書類にハンコ押すこと。「脱ハンコ」への道はなかなかに厳しいです。

 

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コメント (4)
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