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コーチングの本を読んでみました。

2021-09-14 12:00:00 | 21期生のブログリレー

 21期生の中川聖明です。このブログも月1ペースとなりました。あまりあせらなくてよくなって安心してます。今回はコーチングの本を手にしたので、関連していろいろ現状含めて振り返ってみようと思います。

 先日、久しぶりにコーチングの本を手にして読んでみました。ご存じの方も多いと思いますが、コーチングは1対1(One on one ミーティング)の形で行い、コーチがリードしながら、コーチを受ける方(部下やクライアント等)の考え方を整理し、まとめていく手法です。コーチは自己の意見のアドバイスは原則一切を粉わず、聞き手という立場で、ファシリテーションに集中し、受け手が自ら気づきと発見で自らの考えから目標や進め方を引き出していく手法です。 
 実は前職ではOne on one ミーティングでコーチング手法を実践しがら進めていましたが、なかなか難しいものだったと記憶しています。
 コーチングには受け手に課題意識がないとか、定型業務をきちんと行うことに満足しているような方にはあまり効果がなさそうです。提案を依頼しても、提案力や表現力を鍛錬していないと、プレッシャーを受けるばかりになり本人を苦しめるだけに終わります。私は、入社初期の研修プログラムの内容に組み込むべきだと感じたものでした。その会社は研修をしないという考え方で、いい天才が勝手に育って会社を支えるというのを期待していたので、それがうまくいくこともあったようですが、やはり人材の蓄積は難しかったようです。
 さてそのコーチング活動に欠かせないOne on oneミーティングについても、自由に話せる雰囲気を作るために、職場での共通の目標や話題、興味を持ちそうなトピックは必要です。 ところが、たとえ上司部下の関係でも人間関係の得手不得手はあるのでやりにくいことが多い。結局コーチングじゃなくて自分の経験を伝えたり、業務指示になったりのいわゆるティーチングになってしまうこともあります。
 某研修会社とコーチングやOne on oneなど、もろもと手法について意見交換したことがありますが、コーチングの手法はとても有効ですがやはり万能じゃないようです。特に入社直後の職場に慣れていない時期はどんな些細な情報でも必要で、教えるとか情報提供することは欠かせないようです。入社された最初の方は、コーチングとティーチングをうまく組み合わせた進め方が効果的と聞きました。
 そのような中、コーチングはいかに動機付けになるような目標や課題を最初に受け手に持たせてあげることが成功の秘訣と思います。何もない状態での投げかけはやはり何もアイデアは出てきません。特に入社直後の方には情報提供、気になることがないか気づいて頂き、解決するといいことがあるというモチベーションアップ、そして具体的な対応の整理と少しステップが必要です。無理やり提案を求めると詰問になりハラスメントにもなりかねないと感じました。
 
 最近、企業訪問させて頂く機会がございますが、こちらの面談でコーチングのようなことをしても、やはり何も意欲がない状況から、問題が整理できていない状況、やる気みなぎる状況等さまざまな難しいフェーズを経験させて頂いております。
 そのような中ですが、急なご相談があって、呼ばれてご訪問する場合は経営者からの話は長い傾向が強いです。日々相談できる環境に恵まれている方ばかりではないなと感じています。心がけようと思っているのは、やはり進め方は相手のペースとして、こちらが言いたいことはピンポイント、ワンフレーズにしようということでした。自分も話が長い方なので、一言から余計な話をしてしまいがちです。別にその場で話題にしなくていいことはあまり口にせず、相手にお考え頂く時間を増やそうと意識しています。仮に結論や方向性まで見えたらそれで成功です。会社毎にやり方はちがうのですから、ベストプラクティスが見えれば終わりです。

 表題に挙げておきながら、ここでコーチングの手法やプロセスをここで言及するととても紙面が足りなくなるのですが、最近の面談で何をなげかけたかだけを振り返ってみると、(実際は矢継ぎ早に聞いたら関係が悪化しますので、丁寧に相当時間をかけながら進めた内容ですが、)「社長の本来業務って何でしょう?今はうまく行えてますか?行えてなければ何が妨げになっていますか?どうなるのがいいですか?」
「問題がある社員がいると聞きましたが、何が気になるところですか?どのような対応や反応が心配ですか?最終的にその社員との関係はどのような形に収束させるのがいいですか?」
「今、やりたいことはありますか?どうしてそれをやりたくなったのですか?なぜ今やろうとされたのですか?」
「最近気になることは何ですか?それをクリアするためにはどのような進め方がいいですか?その方と交渉が必要ですが丁寧に行うべきですか、それとも結論から話した方が効果的ですか?」
 等等、思い出すだけででも結構ありました。まだどれ一つ実現できていないし方向性もぼんやりとしか見えていないことも多い状況です。
 ただ、私が気付いたことはなるべく言わないようにして進めています。経営者に限らず、人は指図されるのが好きな人はあまりいないでしょう。なんとかご本人がお考えになり本人の言葉でご発言できるようにするように腐心しながら面談しています。結局、経営者が自分で導き出した結論こそがいい形につながると考えます。 ある意味それが、決意になるからだと思います。

 ちなみに、私が手にした本は本間正人氏の『コーチングの基本が身につく本』Gakken社でした。書店でみつけました。こちらはコーチング手法が25%でリーダーとしての行動がメインです。感想や内容の詳細控えておきますが、気づくことは結構ありました。お薦めまではしませんが、軽いトーンで記載してある内容の本は、いろいろ確認をするにはよかったです。
 本屋さんの棚にはもっといい本があると思いますので某通販会社で注文する前に、実際足を運んで、経営関係の本を探索してみるのも悪いことではないなと感じました。ネットだけではみつかりにくい発見もあるようです。

2021年9月14日     中川 聖明

コメント (4)
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