皆さん、こんにちは。事務局の高橋です。以前、前塾長鴨志田さんが紹介されていた本ですが、本を読み取り入れたい内容がありましたのでご紹介しようと思います。
まず、本の冒頭では、「日本人は世界一不安になりやすい民族?」から始まります。
それは日本人が不安遺伝子とよばれる「セロトニン・トランスポーターSS型」の遺伝子を持っている人が多いからだそうです。ちなみにアメリカ人は日本人が65%を持っていますが、アメリカ人は19%しか持っていないそう。そのため日本人のものづくりが不安や心配のだめだしから、緻密な製品をつくり上げたといえると書かれていました。
ポジティブ心理学は、「どうすればもっと幸せになれるのか?」と追及する分野とありました。誤解されることが多いのが、「ポジティブシンキング」ですが、ネガティブは排除してとにかく明るく前向きになろうというもの。「悲しい顔をしないで無理やり笑ってポジティブになろう」というもの。一方でポジティブ心理学は、ポジティブもネガティブも両方認めようというもの。落ち込んでいる自分や悲しんでいる自分、ネガティブになっている自分も含めて認めてあげようという世界観と書かれており、前向きに読み進めていきたいと感じました。
~幸せの条件を科学的に分析~
幸福学の研究成果では、幸せに影響する要因についてのアンケート結果をコンピューターで分析して構造を明らかにしたとあります。学問だけあって研究結果という興味深いです。
「やってみよう!」因子
「ありがとう!」因子
「なんとかなる!」因子
「 ありのままに!」因子
全てを持っていないと幸せではないのかという疑問がありますが、すべてがプラスだとし幸せなグループになり、2つの因子がプラスだとやや幸せとなる。また、平均的グループでは幸福度が中くらいのグループとなりますが、いずれかの因子を高めれば、より幸せになっていけると考えられるという結果でした。
~実践~
よかったことを3つ書くこと。悲しいことやつらいことがあったときは、良いことを考えるどころではないかもしれません。普通のことを書くことで、沈んだ気持ちの中でも普通なひと時があったということでもいいそうです。
日本人の女性と男性の幸福度に差があるようです。男性は配偶者が死別や離婚をするとグッと幸福度が下がり寿命までも短くなってしまいます。女性は離婚や死別で配偶者からの束縛がなくなり、以前よりも生き生きと生きるということかもしれません。日本のジェンダーが平等になっていくと、幸福度にも変化が生じるのかなと私は思いました。
また著者は、男性のほうが「カネ、モノ、地位」という長続きしない地位財の幸せにこだわり、女性の多くは、長期的な幸せをもたらす(非地位財)より良い環境、健康、心の幸せに目を向けて、周囲との良好やつながりを大切にしているからだと思うという意見でした。
会社では、「日本でいちばん大切にしたい会社」をあげています。社員が幸せな会社は、継続して収益を上げる傾向があることから、ポジティブ心理学でも重要視しているということがわかりました。
私は、この本を読んで以前講師の志倉さんが日記のことを言われていましたが、ぜひ日記にこの「よかったことを3つ書く」を取り入れようと思いました。やること、やったことだと、結果は見えるのですが、良かったと思えることを書くとほっこりして嬉しくなります。
大変な時でも普通なことを書けるので、いつでも使えることがいいなあと思いました。
今年は大変お世話になりました。皆さまも良い年をお迎えください。また、来年もどうぞよろしくお願いいたします。