16期生の大石泰弘です。
質問力を強化する方法はいろいろあります。
今回のトピックスは、今夏に公開されたされたローカルベンチマーク・ガイドブック(支援機関編)は、質問力のテキストだというお話です。
ガイドブックは以下のURLからダウンロードできます。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/guide.html
ローカルベンチマークは10年ほど前から経産省が推奨している経営診断ツールです。ほぼ毎年バージョンアップされ、当初は決算書の数値から倒産しにくい度合をグラフにする定量分析だけでしたが、定性分析が追加され、使いやすさや内容がどんどん改善され、ついに今年ガイドブックまでつきました。
このガイドブックのコンセプトは、診断士が「強み」をみつけるのではなく、診断士の質問によって、経営者や社員に「強み」に気づいてもらい、強みを柱にした経営を考えてもらう、ということです。
その質問のコツがガイドブックにていねいに解説されています。
定性分析の方法を作ってこられた中心人物が中小企業診断士で知的資産経営の第一人者と言われる森下 勉氏です。森下氏には中央支部の研修部で2回ご講演をいただきました。また、私は千葉県協会にも所属し、その知的資産経営研究会では毎月のように森下氏に参加していただいて、企業の強みを引き出す対話方法について指導していただいています。
私は、日々事業承継の面談で、経営者に強みを聞きますが、「うちはあたりまえのことしかしていないので強みはありません」と答えられる経営者がほとんどです。ものすごく利益を出している企業でもそうです。そこで最近は、「お客様が他の企業に発注しないで御社に発注し続けるのはなぜですか。」とか「御社の持ち味は何ですかねえ。」などと質問の仕方を変えています。聞き方を変えると何かを答えてくれます。質問の仕方はとても重要だと日々感じています。
ぜひみなさんもガイドブックを活用しながら質問力を磨き、企業の「強み」を引き出してあげてください。
以上