東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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ポイントカードで固定客化を図る 村田茂雄

2012-11-15 20:57:01 | 12期生のブログリレー

 私の取引先の社長さんの殆どが日々自社のお客様の固定客化のために頭を悩ませていますし、私の場合に限らず多くの社長さんが同じ問題に頭を捻って考えていることでしょう。

 コンサルティングファームの船井総研では、お客様の固定客化の方法として『3回安定10回固定の法則』というものがあります。小野達郎監修・船井総合研究所編著『船井流「販促」大全』(同文館出版、2012年)より、

『リピーターづくりにおいて最も重要なのは、まず3回来店してもらうことである。……一人のお客様が同じ店に3回程度行くと、そのお客様は安定客になり、さらに10回ぐらい行くと固定客になるという法則である。……ある統計によると、新規客が2回目に来店される割合は50%、3回目は2回目のさらに50%、しかし、3回目に来たお客様が4回目に来店される割合は80%になると言う。つまり、1回目から2回目、2回目から3回目にお客様は大幅に来店されなくなる、流出するのである。』

と記述してあります。

 上記より、お客様の固定客化のために、お客様にまず3回来店してもらうにはどのような販促を行えば良いか? ということになるが、私が今月行った東京のとある喫茶店で3回の来店を促す販促方法のヒントを得ました。

 その店では、販促の一つでポイントカードを発行しており、1,000円で1ポイントが得られ、30ポイント溜まるとその店独自の商品をプレゼントしていました。これだけだと単なるポイントカードであるが、再来店を促すために行っている工夫はポイントの付加にありました。

 一回目の来店時に、飲食代金に関わらず、初回来店特典として27ポイントを付加してもらえるのです。すると、ポイントがいっぱいになるまで残り3ポイント(3,000円)となり、この店の客単価1,500円程度、雨の日等ではポイント2倍になり、次回の来店でポイントをいっぱいにすることが可能であり、2回目の来店で特典が受けられる仕組みになっていました。

この店の方法を応用し、船井流の3回安定10回固定を狙ったポイントカードの作成を考えました。名付けて『ラッキー7カード(財布に入れておくと縁起が良さそう)』(笑)。

このポイントカードの重要な点は2つ。

1.客単価もしくは来店頻度から7回利用する(回数の根拠は後述します)とポイントがいっぱいになるポイントカードを作成する。

2.ポイントがいっぱいになった際は、次回来店時に○○円割引もしくは○○を一品無料で提供(飲食店の場合)といった特典にする。

具体的にどのように利用するかは、

1.初回来店のお客様には、初回特典として次回の利用でいっぱいにすることができるポイントまでポイントを与える。7回でいっぱいになるので、6ポイント付与する。

2.次回行けばポイントがいっぱいになるという動機づけにより、2回目の来店を促す。

3.3回目の来店は、ポイントカードがいっぱいになった割引等を受けられることによる動機づけで来店を促す。

※ここまでで、3回安定客を達成でき、4回目以降は80%の再来店が期待できる。

4.ポイントを使う3回目の来店から、新たなポイントカードを発行することになるので、7回でいっぱいになるポイントカードにすることによって、9回目の来店でポイントがいっぱいとなり、10回目の来店(固定客化)の際に2回目の特典が受けられる。

このポイントカードを導入することにより、固定客化のための「3回安定10回固定」を達成できる可能性が高まると考えられます。

となれば、実践あるのみ。このポイントカードの仕組みを、私のお客様に提案してみようと思います。

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2012-11-14 19:35:15 | 12期生のブログリレー

こんにちは。12期生の村山です。

 最近、急に寒くなってきたせいか、風邪を引いている人が多くなってきました。かく言う自分も、とうとう風邪にやられてしまいました。これから飲む機会も増えてくるので、早く治さないといけないのですが。

 さて、私事で恐縮ですが、この度、昇任試験に合格することができました。4月から、何も問題を起こさなければ管理職になります。

 診断士である以上、落ちるわけにはいかないという思いで勉強していたので、今は合格してホッとしています。

 その合格発表の後、管理職試験合格者に対して「激励会」と称するちょっとした会が催されます(お酒の席ではありません)。合格者が区長の前で、管理職になるにあたっての抱負を述べ、区長からは激励の言葉をいただきます。

 トップが改まってお祝いするのも妙に思われるかもしれませんが、23区では、人事委員会という組織を共同で設置していて、そこが採用試験や管理職試験を実施しています。そのため、その試験に合格しない限り、区長といえども、思いどおりに職員を管理職に昇任させることができないのです。年によっては、合格者が足りなくて、他の区から管理職を派遣してもらうこともあります。それで、お祝いになるのです。

 激励会では記念品が贈呈されます。今年は、ドラッカーの『マネジメント エッセンシャル版』でした。前回の育成塾で、國貞克則先生からドラッカーのお話をいただいたばかりでしたので、少々驚きでした。また、区役所でドラッカーというのも予想外でした。

 でも、考えてみれば、公的機関も組織である以上、求められる組織マネジメントは民間企業と共通する部分が多いかもしれません。

 國貞先生からも「顧客の創造は、公的機関にも必要だ」という趣旨のお話がありましたが、本当にそのとおりだと思います。住民がまだ気づいていない潜在的ニーズを先取りして、必要な行政サービスを提供していくことが、いま求められていることかもしれません。問題が生じてから、ニーズが高まってから対応していたのでは、いつまでたっても後手後手の対応になってしまい、住民ニーズに追いつかない状況に立ち至ってしまいます。

 いみじくも『マネジメント』がプレゼントされたのは、 どこまで意図したものかは分かりませんが、潜在的なメッセージが込められていたのかもしれません。

 これは、ドラッカーについて、本格的に勉強しないといけませんね。私も山岡さんに続いて『究極のドラッカー』を購入することにします。

 最後に。

 まずは、管理職試験合格という一つの目標を達成することができました。これから課長というポストをステップに、さらに次の目標に向かっていきたいと思います。

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実力テスト結果報告と今後に向けて

2012-11-13 01:40:16 | 12期生のブログリレー

稼げる!プロコン育成塾12期生、先生及びサポーターの皆様

 

12期生の森田です。第7回目のブログを投稿させていただきます。

 

(1)10月末実力テスト結果報告

10月末に受験機関で受験した実力テストの結果を報告させていただきます。

簿記論    79点   目標点とのギャップ △11点

財務諸表論 80点   目標点とのギャップ △10点

 

(2)受験機関のカウンセリング

先週、受験機関の講師(簿記論、財務諸表論)の方からカウンセリングを受けました。

相談させていただいた内容は、学習時間の捻出方法、問題集の利用の仕方、

講義の曜日選択、理論の暗記方法などです。

10月末の実力テストでは解答要求の理解~仕訳~解答作成までの

一連の処理スピードが遅かったため時間切れとなってしまい、

処理方法を理解している問題を正答することができませんでした。

処理スピードを上げるためには問題慣れすること、

多くの演習を積む必要があるため、学習時間の捻出が課題と言えます。

 

(3)タイムテーブルの修正

今年5月に税理士試験勉強を開始した時に、1週間のタイムテーブルを作成し、

可能な限り学習時間(インプット中心)を確保してまいりました。

来年は受験機関の講義時間が倍増し、

自己学習時間(アウトプット中心)も増やす必要があるため、タイムテーブルを修正しました。

 

(4)12月末実力テスト

5月に開始した講義も基本論点の学習期間が残り2か月間となり、

現在、推定簿記、企業結合会計、連結会計などを学習しております。

12月末の実力テストは両科目とも90点を目指すとともに、

来年、演習の難易度が徐々に高くなってくるので、

対応できるよう基礎をしっかり固めたいと思います。

簿記論    目標90点

財務諸表論 目標90点

 

(5)次回投稿

先週末、東京駅前のジャズ喫茶「コットンクラブ」に足を運び、

アメリカのギタリスト「マイケルランドウ」のプレイを聴きました。

加えて、リニューアルした東京駅のライトアップと周辺のイルミネーションを堪能しました。

次回は私の趣味「ギター」について投稿したいと思います。

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オンラインストアの当日配送の衝撃

2012-11-12 23:17:58 | 12期生のブログリレー

 12期生の山岡です。

 先日の講義の際の國貞先生の話は非常に興味深く拝聴いたしました。財務3表の話をしていただけるものと思っていたら、ドラッカーとは。よい意味で期待を裏切られました。

 あらためてドラッカーに興味を惹かれたので、さっそく先生の著書を購入してしまいました。

 他にも買った方がいましたら、次回の講義の際にでも感想を交換しましょう。

 

 また、ちょうど本日、「財務3表実践活用法」という先生の新たな著書が発売になったようですので、こちらもいずれ読みたいと思います。

 

 さて、本日はメインテーマは國貞先生の話ではなく、ネット通販の話です。

 私は「honto」というオンライン書店で國貞先生の本を注文しました。私が注文処理をしたのは夜の23時をまわったところで、國貞先生の本以外にも数冊の本を同時に発注したのですが、なんと翌日には注文した本がすべて届いておりました(妻が受け取りをしておいてくれました)。

 夜の23時注文ですから、おそらくは翌朝に受注処理がされたはずです。ということは、このオンライン書店は当日に受注したものを当日に届けることができた、ということになります。

 これは私には非常に衝撃的でした。オンラインストアがこのスピードで納品できるということは、リアル店舗を構えて展開する小売店のアドバンテージがまたひとつ消えてしまうことになります。

 最近は、リアル店舗で欲しい商品の現物を確認した後、実際の購入は価格比較サイトをチェックした上で最安値を提示しているオンラインストアで行うといったような消費行動が増えている、という話を聞きます。特に値の張る家電などで顕著な傾向があるようです。確かに、家電であればリアル店舗でもオンラインストアでも同じ商品ならば品質は同等です。価格はむしろオンラインストアのほうが安いことも多いと思います。ただ納期は、これまではリアル店舗に一日の長がありました。リアル店舗では(在庫があれば)その場で持って帰れるものの、オンラインストアでは配送の関係で翌日以降のお届けになることが通常でした。しかし、この納期ですらオンラインストアに差別化できない時期が来ているようです。

 今のところは、まだ当日配送が可能なオンラインストアは少数派なのではないかと思います。しかし、先日、クロネコヤマトが2016年をめどに、東京・大阪・名古屋の大都市間で当日配送を行う新サービスを始めると発表しました。ヤマトホールディングスは競合他社との差別化のために新サービスを始めるのだと思いますが、資本力のある競合他社は追随すると思います。いずれ、当日配送はオンラインストアであっても特別なことではない時代が来るのでしょう。

 

↓読売オンラインの該当記事はこちら

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20121105-OYT1T01193.htm

 

 オンラインストアが扱う商品に関しても、かつては書籍・CDや家電といったものが代表的なものでしたが、今は何でも取り扱っている感があります。

 思えば、私は一昨年の夏ごろまではアパレルの小売業に勤務していたのですが、当時は「アパレルはオンラインではうまくいかない」と社内で議論していた記憶があります。アパレルは試着が決定的に重要だ、PCの画面から見る色味や質感と現物として見る色味や質感は違う、などと理由をつけていましたが、その後のZOZOTOWNの成功などを見ると、もはやオンライン通販で扱えないものなどないのではないか、という気になってきます。最近は不動産ですら現地に行かずしてオンラインで購入することができるらしいですからね。一説には不動産バブルの片棒を担ぎかねないという懸念もあるとか。

 このような社会環境の大変化をみると、流通業も大変革の時期を迎えているのだろうと思います。

 リアル店舗を構える小売業としては、オンラインストアは強力な競争相手となります(もちろん「クリック&モルタル」で、リアル店舗とオンラインストアの両方を展開している小売業も多いと思いますが)。品質・価格・納期で差別化を図れない以上は、それ以外の価値を顧客に提供するしかありません。今時点でざっと考えられるのは、アフターフォローの充実、ユーザー会の組織、ライフスタイル提案までを視野に入れたコーディネート販売、などといったところでしょうか。

 環境は厳しくなっているものの、まだできることはたくさんあります。リアル店舗を展開する小売業はオンラインストアに負けず、独自性を発揮しながら力強く商売をしていただきたいと思います。

 

山岡達也

 

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「ユーザエクスペリエンス」について

2012-11-11 20:53:01 | 12期生のブログリレー

12期生の大川鉄太郎です。

皆さんはいろいろな情報システムに日頃接していると思います。会社勤務の方は勤務時間管理システム、出張費精算システム、

人事管理システム、などはどなたでも接点があるでしょうし、独立診断士の方はなんと言っても会計システムですね。

また立場にかかわらず、メール、ネットバンク、ネットワークドライブ、Googleに代表委される検索システム、

などに接しておられると思います。さらにオフィスソフトも含めて日常的なアプリケーションの操作画面を含めると、

多くの方が操作画面のいくつかで立ち往生したり、結果として誤解したり、使いにくいが頻繁に使うので無理やり

覚えてしまったり、場合によってはギブアップした経験がおありではないかと思います。中小企業の社長が

なけなしの数億円の予算をはたいて導入したERPがただの伝票発行機としてしか使われていない事例などが

リポートされたりします。

これらはソフトウェア工学の世界ではユーザエクスペリエンス(以下「UX」と略記)としてこの約20年位括られています。

もともとはユーザインタフェースとかユーザビリティという言葉で語られていたのですが、どうもそれではうまく言い表せない。

もっと包括的な概念で語る必要があるとなって、情報システムを活用するに当たり、使い勝手や使いやすさだけでなく、

ユーザのニーズにぴったり合致している、楽しい/うれしいという経験ができるようにデザインされている、その結果として

業務系であれば生産性が向上する、通販などであれば購買リピート率が向上する、顧客/社員の満足度が向上する、

という包括的な度合いを表すものとして提唱されました。ちなみに誰が最初に言い出したかになると、考え方を提唱した、

言葉を提唱した、などで意見が分かれます。しかしポイントは、使いやすい、というだけでなく、生産性があがる、

購買リピート率が上がる、社員や顧客の満足度が上がる、という部分まで包含して評価する点です。これらが実現できてこそ

価値のある、価値を提供できる、情報システムである、という考えです。

この考えはこの20年、日本のIT業界では「話題」として語られてきました。「話題」としてという意味は、あくまで話題にとどまり、

一部を除き本格的な取り組みがなされなかったということです。またエンジニアリングの人間からはそのような考えを

素人考えとして一段低く見るような雰囲気もあったことは否めません。そのような中で、11月8日に「ビジネスUXカンファレンス

2012」というのに行ってきました。そこでいささか驚いたのは、日本のITベンダーがどこも手がけていなかったUXの

パッケージ化を韓国のベンダーがかなりの完成度で実現していること、韓国内の銀行や鉄鋼メーカーなどで導入されて

生産性向上の事例が紹介されたことです。これはインパクトがありました。なぜかといえば、この20年間は日本のIT業界は

建前や表面は別にすれば実態として、生産性向上、開発失敗の低減、コストオーバ防止、というあまり前向きではない面に主力を

集中させてきたからです。言い訳じみますが、なぜそうなったかというと、発注者つまり顧客要求が納入価格低減を重視した、

あるいはそう見えたからです。そのため価格競争が激化し、その結果ぎりぎりの価格で受注するため、「開発失敗」も目立ち

経営を圧迫するようになりました。表面化した有名な例としては特許庁の新特許システムを受注した某社が設計に失敗して

税金55億円を失った例が報道されましたが(http://www.asahi.com/business/update/0124/TKY201201240616.html)、

民間では100億円を超える失敗事例もいくつか知られていますし、表面化していない部分では役所がらみで100億円を

超える失敗が出ています。ゆえにこのような失敗を防ぐことが各社で重視されてきたわけです。逆に言えば前向きの努力、

新しい価値を創造する努力、に大きなパワーを割くことができずにこの20年間を過ごしてきたと思います。

これはIT業界だけの話ではありません。何より発注者側が、目先のコスト削減にとらわれて納入価格にこだわり、

そのシステムがコスト削減をどれだけ実現できるか、生産性がどれだけあがるか、どのような価値を実現できるのか、

顧客/社員満足度がどれだけ上がるか、にあまり主眼がいっていなかったことが懸念されます。このUXは情報システムに

限らず自動車や航空機などでは人命にも関わるためにさらに重要です。みな是非前向きに進んで行きたいと思います。

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