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必ず読むべき経営論文を10本選ぶ

2013-04-05 09:33:18 | 12期生のブログリレー

 

堀江でございます。

 

3年前、診断士の勉強を始めた時から、ハーバード・ビジネス・レビュー誌("HBR")を定期購読するようにしました。私は経営学の高等教育を受けていませんし、経営学に詳しいアカデミックな友人も殆どいません。HBRを通じて、現在何が流行っているか、それがどう評価されているかを少しでも理解するようにしています。

 

そのHBR2年前、"HBR'S 10 MUST READS"というシリーズを刊行しました。HBR誌が過去掲載した論文・記事の中から、「必読10論文」を一冊のペーパーバックにしたものです。

 

 

ではどんな「10本」が選ばれているのでしょうか。最も基本とされる"The Essentials"に選ばれたのは次の10本。

 

Meeting the Challenge of Disruptive Change クレイトン・クリステンセン

Competing on Analytics トーマス・ダベンポート

Managing Oneself ピーター・ドラッカー

What Makes a Leader ダニエル・ゴールドマン

Putting the Balanced Scorecard to Work カプラン、ノートン

Innovation ロザベス・カンター

Leading Change ジョン・コッター

Marketing Myopia セオドール・レビット

What is Strategy? マイケル・ポーター

10The Core Competence of the Corporation プラハラッド、ハメル

 

1はイノベーション、2は分析力、3はドラッカー経営論、4はEQ、5はBSC、6もイノベーション、7は企業変革、8はマーケティング、9は競争戦略、10はコア・コンピタンスとなります。

 

日本でも皆が注目している分野もあれば、取り上げられていない分野もあります。例えば2「分析力を武器とする企業」は、2年前にはあまり話題になっていなかったと思います。

 

この「必読論文集」には、分野ごと分冊があります。各巻で10論文を抜き出しています。

Leadership

Strategy

Change

Managing People

Managing Yourself

Making Smart Decisions

Strategic Marketing

Innovation

Collaboration

10Teams

11Communication

 

経営=マネジメントについて重要な論文を選ぶと、所謂「戦略」はそのうち1/11に過ぎないということです。Change=イノベーション関係、意思決定のほかは、殆どが人に関する分野です。

 

社会に出て、知識不足を痛感し、MBA向けの教科書を乱読した時期がありました。それは既に約20年前。その頃に比べると、動機付け、組織系の重要論文が増えています。経営学というと、ポーターやらなんやらがまず頭に浮かぶ私は、確実に旧世代なのでしょう。

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売れない商品の宝庫 ドン・キホーテ 村田茂雄

2013-04-04 22:18:56 | 12期生のブログリレー

ドンキホーテは何と言っても「安い!」

それが多くの人の第一印象ではないのかなと思う。

 

私自身の体験談だが、コンビニ等でよく見かける飲料水「い・ろ・は・す(オレンジ)」を皆さんはご存じでしょう。

この商品の値段はコンビニ147円、スーパーでも100円程度する商品。

それがドンキホーテで1本10円で売っていることがあった。(この時私は20本ほど買ってしまった。でも200円!!)

 

そんな体験をして以降、何か激安な商品が置いていないかな? と、

ちょくちょくドンキホーテへ足を運ぶようになってしまった(完全にドンキホーテの戦略にハマっているかな)。

 

ドンキホーテへ足を運ぶたびに、感じるようになったことがある。

それは、ドンキホーテは「売れない商品ばかり置いてある」ということである。

特に目玉商品(広告掲載商品など)は「売れない商品」だ。

この「売れない商品を売る」

つまり、「何らかの理由で売れない商品、だから安く仕入れることができ、安く販売できる」

これがドンキホーテの安さの秘訣であり、ドンキホーテの必勝パターンではないかと思う。

 

では、「『売れない』商品」とはどのような商品だろうか?

 

私がドンキホーテへ足を運んでわかったことは、「『売れない』商品」には以下の4パターンに分類できる。(食料品に絞って考えています)

 

1.消費期限が迫ったもの

 これは、よくドンキホーテで消費期限間近!だから安い!というPOPで販売していることが良くある。その商品の消費期限を見てみると、ペットボトルでも1ヶ月以内の賞味期限だったりする。この賞味期限では他では売れない商品だ。

 

2.大量に売れ残ってしまったもの

 これも、POPで大量仕入れのため値下げ!で販売している。売れ残ってしまった理由は様々だと思うが、商品を見てこれは売れないなってことがはっきりわかる商品もある。つい最近店頭で見たものでは、「なんちゃってク○ームソーダ」という飲料水。概観は、まるでキ○ーピーのマヨネーズ。ペットボトルの蓋が赤でそれ以外はクリーム色。一瞬、キ○ーピーのマヨネーズと間違えるのでは?と思うくらいそっくりで、そのジュースのラベルにも「この商品をまねてマヨネーズ(本物)をジュースのように飲むのは絶対におやめください!」と本物のマヨネーズを意識したコメントが載っている。パッケージがいまいちで、飲んでみたが味も普通。これは売れない商品だな。

 

3.シーズンや流行を過ぎたもの

 この辺は、特に明記していない。大量仕入れや消費期限間近として売られることはあるが、シーズンや流行遅れで売れなくなったんだろうということは想像が付く。例えば、塩味の飴。少し前に「塩」味の飴が流行り、多くのメーカーが「塩飴」の商品を上市したが、その塩飴の中でも淘汰され、売れなかった商品がドンキホーテの目玉商品(激安商品)として店に並ぶ。

 

4.正規の商品として売れないもの

 ドンキホーテにある商品を良く見てみると、商品自体に問題はないが正規品としては販売できないものがたまに激安で並んでいることがある。分かりやすく言うと、一時流行った「訳あり商品(せんべい)」。味は問題ないが、「割れている」ことでせんべいとしては売れない商品。

 私が見つけた商品では、商品ラベルの文字が少し曲がっており(普通に読もうとすれば字が曲がっていて読みにくいなと思う程度)、激安商品となっていたガム。ガム自体には問題ないが、これも正規品としては販売できないため、ドンキホーテの目玉商品になっていたのだろう。

 

 最初の体験談で話した10円のペットボトルは、まさに「売れない商品」だった。まず、消費期限が1ヶ月しかない。ただ、それだけだと安すぎる。他に理由がないかと商品をじっくり見ていたら、正規品ではパッケージのラベルが糊づけされているにもかかわらず、ドンキホーテの商品はラベルのところが糊づけが剥がれてしまった跡があり、それを補うため透明なシールで留めてあった。

 

 以上のように、ドンキホーテは「売れない商品」を圧倒的に安く販売することで「安い」というイメージで世間に認知してもらうことに成功しているのだろう。

 

でも、実際に商品を一つ一つ吟味していくと、目玉商品以外の商品は普通のスーパーと大差ない、むしろ商品によっては高いことに気がつく。

でも、私は「安い」ドンキホーテに、これからも激安商品を探しに行くんだろうな。

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管理職第一歩

2013-04-03 23:28:26 | 12期生のブログリレー

3月末から寒い日が多く4月になっても天候が不順ですね。今年は花見に行きそびれてしまいました。

 さて、今回も個人的な話題で恐縮ですが、4月から管理職(課長)になりました。まだ3日しか経っていませんが、係員と管理職とはこんなにも違うものかと驚きです。

 係長になった時はそれほど立場の違いを意識することなく、普通に係に溶け込んでいました。しかし、課長は、責任の重さの違いはもちろんですが、まず席が皆と離れていることに戸惑いを覚えました。係員の時は課長席が離れていることをそれほど意識していませんでしたが、逆の側からみると、課長席がこれほど孤独なものとは予想外でした。全員と対峙している感じがします。

 また、日が変わっただけで立場が変わることに、自分の意識が付いていけない部分もあります。どのように係員と接していいか、距離の取り方が分かりません。他の管理職の人からはそのうち慣れると言われましたが、係員からすれば課長は課長ですからしっかりしないといけないとは思いますが、緊張と戸惑いの日々です。これは、入社したとき以来の、あるいはそれ以上の緊張感かもしれません。自分の後ろにはもう誰もいませんし、久々に真剣モードです。

 ただ自分としては、課長が課組織のピラミッドの頂点にたち全員の上に君臨するのではなく、最前線に立つ部下を下から支えるためにいまの位置に席があるとも考えています。そう考えると、部下がかわいくも思えてきます(今だけかもしれませんが)。

  これから様々な洗礼を浴びることでしょうが、この経験を次の大きな目標に向かうためのワンステップとして、精一杯務めていこうと思います。

村山

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資産負債概念の比較

2013-04-02 22:58:25 | 12期生のブログリレー

稼げる!プロコン育成塾12期生、先生及びサポーターの皆様


12期生の森田です。第14回目のブログを投稿します。

今回は、企業の経済活動や市場環境の変化により、

今日まで変化を続けてきた貸借対照表の資産負債概念を比較しました。

収益費用アプローチと資産負債アプローチのハイブリッド構造を

採用している現在の日本の会計について論点整理を行い、

次回以降も紹介していきたいと思います。

 

1.資産

(1)静態論

 ・個別的な財産価値をもつものだけ

 ・換金能力、換金可能性

(2)動態論、収益費用アプローチ(収益費用中心観)

 ・企業資本の運用形態

 ・支払手段、支出未費用、支出未収入、収益未収入

 ・未回収の投下資本、将来収益に対応される未費消原価、費用性資産

 ・未投下の資本及び回収済投下待機資本、貨幣性資産

 ・将来の収益力要因

 ・収支計算と損益計算との期間的なズレから生じる未解決項目

(3)概念フレームワーク、資産負債アプローチ(資産負債中心観)

 ・過去の取引又は事象の結果として、

  報告主体が支配(所有権の有無にかかわらず、報告主体が経済的資源を利用し、

  そこから生み出される便益を享受できる状態)している

  経済的資源(キャッシュの獲得に貢献する便益の源泉)

 ・リース資産の資産性

  リース契約によって、借手がリース資産の使用収益によって

  経済的利益を享受する権利を有する

 ・繰延税金資産の資産性

  将来の法人税等の支払額を減額する効果を有し、

  一般的には法人税等の前払額に相当する

 

2.負債

(1)静態論

 ・法的確定債務だけ

(2)動態論、収益費用アプローチ(収益費用中心観)

 ・企業資本の調達源泉、弁済義務を負うもの

 ・将来の支出要因

 ・収支計算と損益計算との期間的なズレから生じる未解決項目

 ・確定債務、条件付債務、非債務(純会計的負債)

(3)概念フレームワーク、資産負債アプローチ(資産負債中心観)

 ・過去の取引又は事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源を

  放棄若しくは引き渡す義務、又はその同等物

 ・リース債務の負債性

  ファイナンスリース取引が中途解約が不能であるため、

  借手は実質的にリース債務の支払義務を負う

 ・資産除去債務の負債性

  有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される

  法律上の義務及びそれに準ずるものであり、

  当該除去サービスに係る支払いが不可避的に生じ、実質的に支払義務を負う

 ・繰延税金負債の負債性

  将来の法人税等の支払額を増額する効果を有し、法人税等の未払額に相当する

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売上=客数×客単価の基本式を経営に落とし込むと・・・?

2013-04-01 23:57:32 | 12期生のブログリレー

 12期生の山岡です。

 

 先週、機会を得て噂の飲食店「俺のイタリアン」に行ってきました。みなさんはこの店、ご存じですか?

 運営しているのはその名も「俺の株式会社」。いや、私の会社ではないんですけどね、なんてネタが聞こえてきそうですが。「俺の社長」はブックオフコーポレーションの創業者の坂本孝さんです。古書販売業界に続いて外食業界でも革命を起こすのか?と注目を集められています。

 先日の東洋経済でも特集記事が組まれていましたが、最近のYahooニュースビジネスでも記事になっていますね。

 

 http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20130311-00008819-president-nb

 

 「俺の」シリーズは「フレンチ」から始まり、「イタリアン」そして最近では「割烹」にまでバリエーションを広げているようですが、いずれもコンセプトは同じです。リンク先の記事が詳しいですが、ミシュランで星が付くレベルの記事を立ち飲みで安価に提供しようというユニークなコンセプトで店舗展開をしており、顧客の支持を得ているようです。

 私は「俺のイタリアン」の神谷町店に予約をとって行ったのですが、一か月前に予約を取ってようやく行けました。店の前には行列ができていました。週の中日の平日なのに。

 実際に、噂通りの味と価格でした。柔らかい牛肉やフォアグラなどの高級食材をふんだんに使った美味しい料理が驚くほど安価に提供されます。結婚式の披露宴でメインディッシュとして出されるような料理がせいぜい2,000円前後で楽しめて、大満足です。

 このやり方で本当に利益が取れるのか、と心配にもなりますが、そこは理にかなっています。

 顧客に料理を安く提供する代わりに、立ち飲み形態にすることで顧客の回転率を上げることで売上を確保しているようです。 売上高のもっとも基本的な式、「売上=客数×客単価」のうち、客単価は下げても客数を大幅に上げて、売上を取っているのですね。

 お店の席数には限りがある。そして顧客の胃袋にも限界がある。通常のフレンチやイタリアンであれば夕食時にせいぜい顧客が二回転してくれれば御の字というところでしょうが、そこを三回転、四回転させることができるところが強みですね。

 さらに食材は大量一括購買で安く仕入れ、顧客の回転率が上がればrほど原価率は下がる、という良いサイクルを回しているようです。特にフォアグラなどの仕入れの規模は大きいようです。

 ところで、「俺の」シリーズの店舗は銀座や新橋、恵比寿、そして神谷町などにありますが、池袋・新宿・渋谷にはありません。なぜでしょうか?

 「俺のイタリアン」のソムリエさんが答えを教えてくれました。「俺の」業態は、本物を知る大人にこそ受けると坂本社長は考えていらっしゃるようで、だからこそ「大人の街」にしか出店しないそうです。池袋・新宿・渋谷に出店して若者が多く来てしまうと、大人には敬遠されてしまうし、価格が安い他の飲食店との競争に巻き込まれてしまうから、ということです。

 本当に坂本社長がそのようなお考えをお持ちなのかどうかは確かめようもありませんが、少なくとも店に立つソムリエさんが坂本さんの経営哲学を自らの口で語る、ということに驚きを覚えました。従業員として非常に意識を高くお持ちだと思います。社長のビジョンが現場にまで共有されているということなのでしょう。

 これからも「俺の」シリーズは伸びていきそうですね。

 今度は「俺の割烹」に行ってみたいなあ。

 

山岡達也

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