12期生 岡本卓馬です。
15週目のブログリレーに入ります。
こうやってこの場で書く機会もあと数回と考えると何となく寂しくもあります。
今回は私の座右の銘というか、一つの行動指針としている言葉を紹介します。
「責難は成事にあらず」
という言葉で、何かを責めたり、非難したりすることは何かを成すことではないという意味です。
これは、小野不由美さんのファンタジー小説「十二国記」の「華胥の幽夢」という話で
先王を批判することで人気を得た王が、国のあるべき姿を描けずに国を衰退させ、
最期に禅譲する際の言葉です。
これを初めて読んだのは10年近く前ですが、 若手で批判されることが多かったせいか
ものすごくインパクトがありました。
人に対する非難や批判をしていると何となく優越感に浸れて妙な気持ちよさがありますが、
実は一番楽なことをしているんだなと思いました。
それ以後、仕事では自分が相手の立場だったらどうするかというのを必ず考えた上で、
意見を言うようにしています。
仕事柄よく成果物に対するレビューをするのですが、今までの経験上、レビューの内容が
成果物に対する批判や問題の指摘に終止するプロジェクトはあまりうまくいきません。
逆に自分ならこう思うといった観点で意見が活発にでる場合は、成果物の品質が上がり、
結果として成功プロジェクトになることが多いです。
また、自分だったらこうすると常に考えて準備しておくことは、いざ自分にお鉢が回ってきた
時に速やかに行動ができます。
昨年度はそのおかげで、急遽進捗遅れのプロジェクトを任された際に助かりました。
このところビジネス書ばかり読んでましたが、自分の一番の行動指針となった言葉は
小説から学んだということを改めて振り返ると共に、もう少し色んなジャンルの本も読もうと反省しました。
十二国記は今、新潮社から再刊行されており12年ぶりに新作も出るので、未読の方お勧めです。