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資産負債概念の比較

2013-04-02 22:58:25 | 12期生のブログリレー

稼げる!プロコン育成塾12期生、先生及びサポーターの皆様


12期生の森田です。第14回目のブログを投稿します。

今回は、企業の経済活動や市場環境の変化により、

今日まで変化を続けてきた貸借対照表の資産負債概念を比較しました。

収益費用アプローチと資産負債アプローチのハイブリッド構造を

採用している現在の日本の会計について論点整理を行い、

次回以降も紹介していきたいと思います。

 

1.資産

(1)静態論

 ・個別的な財産価値をもつものだけ

 ・換金能力、換金可能性

(2)動態論、収益費用アプローチ(収益費用中心観)

 ・企業資本の運用形態

 ・支払手段、支出未費用、支出未収入、収益未収入

 ・未回収の投下資本、将来収益に対応される未費消原価、費用性資産

 ・未投下の資本及び回収済投下待機資本、貨幣性資産

 ・将来の収益力要因

 ・収支計算と損益計算との期間的なズレから生じる未解決項目

(3)概念フレームワーク、資産負債アプローチ(資産負債中心観)

 ・過去の取引又は事象の結果として、

  報告主体が支配(所有権の有無にかかわらず、報告主体が経済的資源を利用し、

  そこから生み出される便益を享受できる状態)している

  経済的資源(キャッシュの獲得に貢献する便益の源泉)

 ・リース資産の資産性

  リース契約によって、借手がリース資産の使用収益によって

  経済的利益を享受する権利を有する

 ・繰延税金資産の資産性

  将来の法人税等の支払額を減額する効果を有し、

  一般的には法人税等の前払額に相当する

 

2.負債

(1)静態論

 ・法的確定債務だけ

(2)動態論、収益費用アプローチ(収益費用中心観)

 ・企業資本の調達源泉、弁済義務を負うもの

 ・将来の支出要因

 ・収支計算と損益計算との期間的なズレから生じる未解決項目

 ・確定債務、条件付債務、非債務(純会計的負債)

(3)概念フレームワーク、資産負債アプローチ(資産負債中心観)

 ・過去の取引又は事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源を

  放棄若しくは引き渡す義務、又はその同等物

 ・リース債務の負債性

  ファイナンスリース取引が中途解約が不能であるため、

  借手は実質的にリース債務の支払義務を負う

 ・資産除去債務の負債性

  有形固定資産の除去に関して法令又は契約で要求される

  法律上の義務及びそれに準ずるものであり、

  当該除去サービスに係る支払いが不可避的に生じ、実質的に支払義務を負う

 ・繰延税金負債の負債性

  将来の法人税等の支払額を増額する効果を有し、法人税等の未払額に相当する

コメント (1)
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