12期生の大深です。
先日、ネット散策をしていると、
「有言不実行な人を育てなさい」という記事に目が留まりました。
インテルの元社長さんで、経営コンサルタントの西岡郁夫氏の記事でした。
コミットメント(約束)とエグゼキューション(実行)の2つの評価軸による人物像の組み合わせには、
「不言不実行」
「不言実行」
「有言不実行」
「有言実行」
の4タイプがあります。
この中で、これからのビジネスシーンに必要なのは「有言不実行」タイプの人物だそうです。
昔からの日本的価値観では「男は黙って……」に代表される「不言実行」タイプが男の理想像とし
てもてはやされました。高倉健さんのイメージでしょうか。
また現在のビジネス環境下では、決められたミッションをきっちりとこなす「有言実行」タイプの
人物が重宝されています。
しかし、氏によると「有言不実行」タイプこそが今後必要とされるべき 人物像だそうです。
「有言実行」とは裏を返せば、”出来る事しか約束しない”ということです。
そうではなく、出来そうにないこと に果敢にチャレンジする「有言不実行」タイプの人物でなければイノベーション
は引き起こせないのです。
そういえばドラッカーの言葉にも「企業のなすべきことは、マーケティングとイノベーシ ョンの2つだけ
である」とあります。ソニーの「ウォークマン」やiPhone,iPadを思えば、なるほどと思います。
少し似ていますが、他者と自分自身に対しての「厳しさ」を評価軸としてタイプ分けすると、
「他人に甘く、自分にも甘い」
「他人に甘く、自分には厳しい」
「他人に厳しく、自分には甘い」
「他人に厳しく、自分にも厳しい」
の4つの組み合わせが考えられます。
人間的には「他人に甘く、自分に厳しい」人物が、最も「いい人」であることに異論はないと思います。
しかし、ビジネスパーソンとして考えてみるとどうでしょう?
おそらく、多くの人が「他人に厳しく、自分にも厳しい」人物が、ビジネスの世界での強者で
あると答えるはずです。私自身もそれに異論はありません。
しかし、1サラリーマンとして周りを見渡してみると、取りようによっては「嫌な奴」とも言える
「他人に厳しく、自分に甘い」タイプの人が結 構出世していたりするんです。
その逆で、「いい人」の代表格「他人に甘く、自分に厳しい」タイプで 、くすぶってる人が多いのに気づきます。
人と人、組織と組織が絡み合いながら物事を進めて いくビジネスシーンにおいては、
目的に向かって他者を動かすための「厳しさ」は不可欠な能力だと、最近つくづくと感じています。
皆さんは、果たしてどのタイプなのでしょうか?