大須にある洋食の老舗「御幸亭」。創業は大正12(1923)年。いつもならまず好物のオムライスからいくところだが、今日はこちらの名物でもあるタンシチューを目当てに行ってみた。昼どきの開店直後、店には単品でビールを飲むお客さんや、昼食目当てのお客さんが数組。テーブル席ばかりなので、空いているテーブルに腰をおろし、さっそくタンシチューを注文。注文を聞いてくれたのはコック・スタイルの男性だった。ホールに女性の給仕はおらず、男性2人のみ。店には昭和の雰囲気を感じるが、壁にビートルズやキッスのポスターが飾ってあって面白い。店のどなたかがファンなのだろうか。
しばらくして平皿に載ったタンシチューが運ばれた。しっかりした大きさのタンが2枚。たっぷりとデミグラス・ソースに浸っている。脇にはトマト、キャベツ、胡瓜などと、とろっとしたポテトサラダが添えられている。タンにそっとナイフを入れ、ひと口大に切ってから口に放り込む。とてもいいバランスのデミグラス・ソース。甘過ぎず、焦げ過ぎず。もちろんそれをまとったタンが不味かろう訳は無い。柔らかく丁寧に煮込まれたタンは特徴的な食感も少し残しつつ、あくまでもバランス重視。デミとの相性は申し分なく、ご飯が欲しくなるのをグッと我慢して、あっという間に皿を綺麗にした。旨かった。次こそオムライスか、それともこの旨いデミをたっぷり味わう為にハヤシライスか…。(勘定は¥1,550)
↓ お店にも飾られているショップ・カードのイラスト
御幸亭
愛知県名古屋市中区大須三丁目39-45
(みゆきてい 洋食屋御幸亭 レストラン御幸亭)