ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

あじろ亭 (2) @岐阜県・岐阜市

2014年07月05日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

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岐阜市の伊奈波(いなば)神社参道に店を構える洋食屋「あじろ亭」。創業明治40(1907)年と言う歴史ある店です。前回はハヤシライスをいただいたが、他にも気になる名の料理があったのでまた寄ってみた。今回の目的は、名古屋の勝利亭(明治42年創業)でも食べた事のある「ミヤビヤ」(ここあじろ亭での名前は「チキンミヤベヤ」)と「高等ライス」という絶滅の危機に瀕している2つの料理を試すこと。休日の昼間とあって周辺はのんびりした雰囲気。近くの伊奈波神社にはポツポツと参詣している人が目につく。バイクを道路を挟んで向かいにある駐車場に停め、改築して老舗にしては新しい店の中へ。

「ミヤビヤ」という料理名を載せている洋食屋は、自分の知る限りではこの中部地方にほんの少し。しかもそのうちの1軒、同じ岐阜市で創業が一番古い「三河亭」は現在休業中(再開はないままなのかな…)。「高等ライス」という料理名が残るのも自分の活動範囲では2軒のみ。そのうちの1軒は先述の三河亭なので、現在のところ、このあじろ亭のみ(注・どちらも自分の知る範囲です)。

テーブル席に座り、2つの料理とも注文。しばらくして、まず高等ライスが運ばれる。高等ライスは丼に入ったカレーライスの上に玉子が載ったもの。玉子は白身こそ固まっているが、黄身は生に近い。土台になっているカレーは色が薄く、まるでグリーンカレーのような色。ご飯は少なめ(この店はどのメニューもご飯は少なめのよう)。カレーは前に出てくるような辛さはないマイルドなものだが、ピリッと辛い。使われている肉は牛肉なので、ひょっとするとここの看板の飛騨牛ステーキなどの端肉を使っているかもしれない。途中で黄身を崩しておいしく頂いた。どうしてこれが「高等」と名付けられたのか気になるなァ。

あとから出てきたチキンミヤベヤは小さめの平皿に盛られ、具の構成は勝利亭のミヤビヤと変わらない(ただしこちらは椎茸でなく、しめじ)。玉葱はやや細長く切られている。デミグラス・ソースはやや濃いめの味付け。(料金は安いが)量が少なめなので、これ1品ではちょっと物足りないだろうか。どちらが発祥のお店なんだろう? それになぜ東海3県にだけこの料理が現存しているのだろう? 例えばなんらかの繋がりがあったとか…。それとも昔はこの料理を出している店がたくさんあったとか…。興味は尽きない。(勘定は¥1,200)

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ミヤビヤがある名古屋の勝利亭の記事はこちら

 

あじろ亭

岐阜県岐阜市伊奈波通1-65

 

(ミヤベヤ チキンミヤベヤ ミヤビヤ チキンミヤビヤ エビミヤビヤ)

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