Turn Blue / The Black Keys (2014)
今、自分が一番ライヴに行きたいバンドの筆頭がザ・ブラック・キーズ(The Black Keys)だ。最初に聴いたのはセカンドの「Thickfreakness」(2003)からだっただろうか。ハードなギターと原始的なドラムが魅力のツーピース・バンド。最初は「現代のブルース・バンド」としての扱いだったが、どんどん自分達の世界を拡げてトップに登りつめた(グラミー賞を貰っちゃったのは余分だったが)。よく比べられるが、確かに元ホワイト・ストライプス(The White Stripes)のジャック・ホワイト(Jack White)の演る音楽と共通するテイストがある(どうも両者には軋轢があるようですが…)。評判が上がっても、臆することなくメローな曲を筆頭に持ってきたり、ともすればロック・ファンからは嫌われがちなヒップホップ・アーティストとの共演があったりと、我が道を行き、媚びないところもかっこいい。
そんな彼らが満を持して今年発表した最新アルバムがこれ。アルバムを発表するごとに何かサプライズがある彼らだが、今回はこのポップなジャケットにも驚いた。収録曲も一聴するとメローで地味な不思議な感じだった。もちろんガツンとギターのリフをぶっ放せばファンに喜ばれるのは分かっているだろうが、あえてそうしない所が彼ららしい。自分も最初はイカせてくれない楽曲に戸惑ったが、だんだんハマっていき、回数を重ねるとじわじわと効いてきた。彼らの楽曲の特徴でもある、もうちょっとで野暮になるような、時には悪趣味、時にはセンチメンタルとも言える(まるで演歌のような)メロディー・ラインは健在。前ほど表には出てこないが、かっこいい。面(ツラ)の悪さから女子受けは(たぶん)しないだろうが、これらの曲と今までに発表した強力なナンバーをライヴ会場のどデカイ音で聴いてみたい。当時は全然知らなかったけど、2004年のフジロック・フェスティヴァルで来日していたんだね。どのみちフェスには参加しなかっただろうが。武道館公演なんて実現しないだろうか…(東京まで行けないか)。
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