近代建築を求めて愛知県江南市古知野町近辺をウロウロした時に入った愛栄通商店街の焼そば・大判焼の店「さかえや」。この通りと重なる新町通商店街は過去に2度、映画のロケ地になっている。ひとつはジャニーズの嵐が主演した2007年の映画「黄色い涙」、もうひとつは2008年の「20世紀少年」。残念ながら「黄色い涙」劇中で大衆食堂「さかえや」として使用された「衣料センターイチハラ」は取り壊され、マンションが建ってしまったが、「20世紀少年」で主人公ケンヂの実家「遠藤酒店」として使われた「川松酒店」は健在(写真下)。「黄色い涙」で東京の阿佐ヶ谷の大衆食堂という設定だったらしい「さかえや」が、この実在する「さかえや」と屋号が同じなのは単なる偶然なのか…。劇中では60年代の「阿佐ヶ谷駅」として岐阜県大垣市の「西大垣駅」も使われているらしい。どれも昭和の色を濃く残す姿がロケ地に最適ということでわざわざ選ばれたのだろう。
↓ 老朽化が見て取れるが、モザイクタイルとRの壁面が素敵な新町通商店街の「川松酒店」(建築詳細不明)。近辺はだんだん更地が多くなってきてしまったようだ。
それはさておき、店は土間にテーブル席が10も並んでいて意外に広い。少し照明は暗く、喫茶店のような風情。かなり地味な外観の店だが、先客も持ち帰り待ちの客も居て、厨房では主人が1人で大忙し。その後も次々と客が入ってくる。アルマイトのやかんでお茶が出され「焼そば・玉子入」を注文した。座った席の奥におでん鍋があったので、立って自分で取りに行く。赤はんぺんとこんにゃくを取り、味噌ダレの入った壺に自分でドボンと漬け、皿にのせて席に戻った。おでんを食べながら出来上がりを待つ。
しばらくして運ばれた「焼そば」は、安い値付けにも関わらず、しっかりとした量。玉子は目玉焼きではなく、薄焼きなのだが、一部だけ焼そばを巻いてあるのが何だか可笑しい(笑)。ソースたっぷりだがソース辛くはなく、するすると胃袋の中に。焼そばの他、お好み焼や、うどん、そば、ラーメンまであるようだが、次は大判焼を買ってみようかな。(勘定は焼そば¥330、おでん¥80/本)
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↓ 相変わらず斜めばかりの江南の道路に四苦八苦しながらウロウロ。「栄温泉」(建築詳細不明、タイル壁画は「竜宮城」だとか)と、緑青の吹いた銅板を壁面に用いた町屋(建物詳細不明)。
焼そば・大判焼 さかえや
愛知県江南市古知野町久保見167
※令和5年9月18日を以って閉店されました
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