岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「北の国から」日記

2005-10-11 23:46:03 | 北海道とアイヌ
この一週間ほどの間、旅先で「北海道」の本を読んでいた。
本屋にはないので図書館で探した。
さすがに30冊ほどあった。そのうち、5冊ほど借りた。
しかし、斜め読みしても読みきるの無理だ。
おまけに買った本も、一冊増えて2冊となった。
増えた本は、司馬遼太郎の「北海道の諸道」。
やはり断然面白い。
さすが稀代のストーリーテラーだ。

他の本は歴史の教科書のようなものだから、知識を得るためには
欠かせないが、面白いというわけにはいかない。
すぐ眠たくなる。おまけに目が遠い。

そこで「北の零年」のビデオを借りて、観ることにした。
淡路・稲田藩の北海道移住を題材にした映画だから、
理解の一助になった。
時代背景はよく描けていると思う。
ただ脚本には難がある。観られた方どうでしたか。

さて、ツアー旅行でわずかばかりの期間訪ねただけの北海道に
なぜこれほど関心をよせているのかと思われるかもしれない。
(北海道は初めてではありませんが、いつも雪の中でしたので
ガイドさんに遇ったのは今回が初めてです)

北海道いう辺境(中央からの勝手な言い方)からは日本が
よく見えると思う。
日本人の善悪というよりは、資質のようなものが見えるよう。

例えば、明治時代に先駆けとなって、農地や交通網を開拓、
開削したのは、囚人であり、旧士族だった。
もちろん凶作続きの東北平民もやってきた。
そしてタコ部屋という名の軟禁状態での労働がある。
その後に続くのは、朝鮮半島の人々や中国の人々だ。
ほぼ強制連行と強制労働である。
戦後になれば、外地からの引揚者とその家族の移住。

このように書いても、何をいいたのか、
理解できないことと思います。
なぜなら私がよく把握できていないから。

日本人の移住に伴って、アイヌ民族は衰退していくことになるの
だけれど、これはアメリカ先住民の歴史と重なっていく。
北海道旧土人保護法という名の法律があって、
1996年まで有効だったそうだ。
とても信じることができない。

明治から昭和にかけて北海道で進められた植民地政策が、
アジアの日本植民地で行なわれていったことも事実だ。

北海道が植民地?と思われるかもしれない。
それが「内国植民地」という立派な植民地なのだ。

明治政府といわず、徳川の時代から北海道の統治は難問だった。
何事においても政策がうまくいかないのだ。
このうまくいかない系譜は実に今まで続いている。
このことの好例が鈴木宗男氏の再登場である。

彼こそ、自民党が抵抗勢力という見本のような男である。
また、自民党議員の橋本聖子氏が、今国会で
「北海道では小泉旋風は起らなかった」と言い切っている。

なぜ、小泉戦略が北海道で通用しないのか。
なぜ、地域政党が北海道で成立するのか。

地域弱者である北海道には郵政民営化に象徴される
「市場原理」と、体のいい「自己責任」が通用しないのか。

私にとって、「北海道」は大いなる謎である。
もし「北海道」が理解できれば、
現代日本を解く鍵のひとつを得たと同じではないかと思う。

この「北の国から」日記にはぜひ北海道にゆかりのあるかた
からのコメントをいただきたいと思います。

続く。
※なぜ「北海道」と「」をつけたくなったのだろう。

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