年1回受講することが義務づけられています。
過去には、滋賀県と京都府で受講した経験があります。
今回の内容は岡山県ならではかもしれません。
講師は市民局人権推進課の方です。
テーマは「ハンセン病に学ぶー絶望から希望へ人間回復の橋―」
前もって研修内容を知らなかったので、レジュメを見て「!」。
「国立療養所を二つ持つ県ならではの話」が聞けるのではないか。
大いに期待しました。
講師は小学校の校長を勤めていた方で、生徒たちと邑久光明園に訪問されることも多かったとのことで
入園者にも10年来の知人が居られるそうです。
一方、研修を聞く出席者の中には長島へ訪問した人はいませんでした。
県内の福祉職においてもこれが現状です。
研修の中に30分ほどのビデオを上映がありました。
人々がどのように隔離されていったかをアニメで描いていた部分が印象的でした。
ある日、発病した生徒の家に警察官と防護服とマスクをつけた係員が訪問し、家や街路を徹底的に消毒しながら
生徒を連行します。
「御用」(患者専用)列車に乗せられて療養所に近い駅まで運ばれます。
駅からは隔離したバスに乗せられ、最後は船で島に送ります。
島では、収容棟で消毒風呂に入れられた後、療養所の服に着替えさせられます。
これは事実です。
長島への道のりそのままです。
「らい根絶20年計画」、無らい県運動開始です。昭和11年のことです。
患者の方々は、予防法という名のもと、終身刑に処せられたのです。
故郷もなくなってしまい、偽りの名で生涯を過ごしました。
そして子孫を残さないことを国から強制されたのです。
亡くなっても島から出られなかった。
本土での火葬も30年前までは許されなかった。
入園者仲間が火葬していた。
これが一番つらかったとは入園者の方の言葉です。
徹底した人権無視です。
心に残る研修になりました。