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思い通りの展開ができなかった日本女子だったが、これが今の状況である。
ベストのコンディションでなければたたかえないのが、五輪や世界選手権である。
それはラドクリフほどの選手にも当てはまる。
優勝はルーマニアにタメスク選手。
18kmからの独走は勇気と自信の証しである。
勝者として必要な資質が、この北京で開花したのだ。
今大会もマラソンの厳しさを再確認することとなった。
その一助になったのは、実況解説を担った有森裕子さんだ。
私は今まで、このような適切なマラソン解説を聞いたことがない。
2大会連続のメダリストの解説は、私の知らない多くのことを教えてくれた。
画面からは感じられない疾走する選手の微妙な動きの変化から
選手自身になにが起こっているのかの推測。
選手の抱えている痛みがどのようなもので、それが身体にあたえる影響についての的確な指摘。
ラドクリフの調整の遅れが、身体のどの部分に表れているか。
痛みは走行にどのような影響を与えているか。
さすが、さすがと思わせた。
有森裕子さんという平凡といわれた選手がなぜ五輪メダルを連続して獲得できたのか。
解説を聞いただけでも十分理解できた。
五輪女子マラソンは終わった。
中村選手のこれからの成長に期待しよう。後楽園の夜景。