英雄の証明というタイトルのイラン映画を観に行きました。
動機はしばらく映画館に行っていないなー。
なにか見たい映画がないかなとシネマクレール丸の内(岡山市)の案内メールを読んで決めました。
16時30分上映開始というのも気に入りました。
昼頃から街に出て時間を過ごし映画館に入るというのが好みです。
この日は、久しぶりに後楽園に行ってみようかと思いました。
後楽園の外苑にはよく行くのですが中には入っていないですね。
コロナ下では一度も行っていないのでは。
入場料はシニアにはとても親切な価格です。140円。
アンパン1個の値段なのだからもっと行ってもいいのですね。
後楽園の話は長くなりますのでまた後ほどにして映画の話に戻ります。
「英雄の証明」は21年のカンヌ国際映画祭でグランプリを獲得している映画です。
この年は濱口竜介氏が脚本賞を獲っていますね。
グランプリは1等賞と思ってしまいますがパルムドールがそれに当たりますので2等賞ということでしょうか。
公式のサイトに書かれている通り不思議な映画です。
英雄かペテン師かという呼び込みですが、英雄というほどのことではありません。
2度の米アカデミー賞受賞監督アスガー・ファルハディ。
社会に渦巻く歪んだ正義と不条理を、現代に生きる私たちに突きつけてくる
極上のヒューマン・サスペンス。
ということでいいのではないでしょうか。
とにかくイラン社会が日本の社会や制度と相当違うものだということで理解するのに時間がかかるのです。
まず主人公は刑務所から刑期途中に2日間休暇を与えられて出所するというところから始まります。
これで面喰います。
そして、罪は何なんでしょう。
借金が返せないからです。詐欺でもないし義理の兄弟からの借金です。
イスラム法なんでしょうかね。
出所中に婚約者が拾った金貨で借金を返済しようと思うのですが、思い直して警察に届けると、
自分で落とし主を探せと言われ、実行します。
ほんと警察は何もしません。
そこでチラシを作ってバス停に張り出します。
連絡先は刑務所です。
相当不思議な話です。
落とし主であろう女性から電話があり金貨を渡すことになります。
このことを美談として刑務所が利用します。
テレビ取材も受けます。
どんどん組織や団体、そして個人の思惑が入り込みます。
ちょっとした嘘が大きな話になったり、憎み合ったり、
自分の都合の良いように話を進めようとしたりするために余計ややこしくなったりするのです。
そしてイランでもネットで動画がばら撒かれ大きな騒ぎになります。
すこしわき道にそれますが、びっくりするのは慈善団体が死刑囚の家族にお金を提供して減刑の支援をすることです。びっくりです。
それから新聞やテレビの力(影響力)が強いこと。それに振り回される人々。これは世界でよくあります。
そしてこれも世界共通でしょう、偉そうな人や組織(グループ)が威張りすぎていること。
この著名な監督がテーマにしたいのは、
これが人間だし人間社会だということでしょうか。
なお、この映画の配給権はアマゾンが得ています。
ならばアマゾンプレミアムで観ることができるようになるのでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。
見出し画像は岡山後楽園。
子どもの頃、東京に出かけて同じ後楽園があることにびっくりしました。