太平洋側は記録的な大雨とか。日中も小雨のぱらつくすっきりしないお天気です。そろそろ初夏らしくなって欲しいものです。
【自転車で生活を変える】
自転車で地域作りを進めてきた土屋朋子さんのお話を聴く機会がありました。
土屋さんは、北海道で今年20回目となる自転車のツアーイベントであるツール・ド・北海道の立ち上げの際にも多大なご協力をいただき、その後も運営に対するアドバイスをいただきながら開催をサポートしてくださっている方です。
今回はその土屋さんがオーストラリアで「ビッグ・ラン」という一般参加者によるゆったり型の自転車ツアーの旅をしてきた感動をお話ししてくださったのでした。
ご本人は現在秋田県の田沢湖周辺を中心に、女性を対象としてロードレーサーに乗ってツアーの旅をする活動を続けていて、その参加者が既に千人を超えたのだそうです。
そしてその経験から来る感想は「自転車の楽しみを知ってしまった人たちの多くがリピーターとして自転車に乗り続けてくれています。自転車はすばらしい」ということでした。
掛川でのスローライフNPOの取り組みに実に似た活動をずっとされていたという気がしました。
* * * *
さて、オーストラリアで開かれたビッグランです。これはテント生活で9日間にわたり約500kmを走るというものです。一日の走行距離は約70kmくらいですが、これは自転車に乗る人からすると「極めて短くて、すぐに終わってしまう距離」なのです。
食事は主催者側が朝と昼をキャンプ地で提供しながら旅を続けるというもので、1000人のツアー客をもてなすために、なんと250人のボランティアが参加しているのだそうです。
キャンプ地は移動した先の小さな村には必ずある大きな原っぱで、そこにテント村が出来るのですが、その一行が来る事を村人が心待ちにしていて、そこが一日限りの交流の場になるのだそうです。
テント村には主催者が移動用のトイレ車とシャワー車を用意し、清潔な旅を補償しています。土屋さんは「オーストラリアではこういうツアーを支える文化がビジネスにもなっているのです」と感心していました。
一日の行程が70kmくらいだと、朝食事をしてテントを畳んで9時過ぎに出発しても、だいたい午後1時か2時くらいにはその日の目的地についてしまい、あとはその日の宿泊地である村を散歩したり交流したり、バーでお酒を飲んだりという、実にゆったりとした旅が楽しめるのだそうです。
「日本の自転車ツアーではとにかくスピードを競ったりして、楽しみ方の幅が狭い印象ですが、このビッグランに参加して初めて私が女性達を相手にしてやってきたことが正しかったんだ、と確信出来ました」と土屋さんは語ってくれました。
とにかく1000人にもなる参加者全員がみな声を掛けあい、あるときは助け合いながらゆったりとした自転車の旅を続けて、行く先には宿泊地の村人達とのふれ合いと交流、そしてもてなしがある、という自転車ツアーのスタイルはいかがでしょうか。
この9日間にわたる自転車ツアーの旅の参加費用は、飛行機代を別にして12万円だったそうです。これを高いと思うか安いと思うかは人それぞれかも知れませんが、参加された土屋さんにとっては大満足の旅だったようです。
質疑応答で、日本にそういうツアーがない理由を尋ねてみると「そのようなツアーを楽しみ、もてなすことができる人材が不足しているということでしょうか」ということでした。
土屋さんは外国人を相手にして自転車ツアーを企画して国内を案内することも何度か行っていますが「日本を一週間の自転車ツアーで50万円払うという外国人がなんにんもいるんですよ」と言います。
立派なビジネスであり、参加者にとっては自分自身が幸せになる旅があるということなのです。
私は日本の公道では道が狭かったり交通量が多かったりして、このようなツアーは大変だろうな、と思ったのですが、オーストラリアの人たちに言わせると「日本はドライバーとのアイコンタクトができて、車がちゃんとよけてくれるから走りやすいよ」ということなのだそうです。オーストラリアの車ってどんな走り方をしているんでしょう?
土屋さんもご自身がツアーを組むときには、どこで山を登ってどう下り、どこでゆったりした走りをして…というように、コース全体の組み立てをいろいろと考えるのだそうです。
組み立てるコースによって参加者の感動も変わってくるのですね。そんなコースレイアウトを組み立てる技術や能力も含めて、自転車の旅に対する社会の目がもっと肥えてくれると良いのですが。
土屋さんは、お年に言及するのは失礼かも知れませんが、現在67歳になられているのですがそれでも元気に自転車で走り回っている素晴らしい女性です。
彼女はツール・ド・フランスを見て自転車を始めたということでしたが、ここにも自転車で生活が変わってしまった人がいたのか、という思いです。
出会いは人生を変えるんですね。

【自転車で生活を変える】
自転車で地域作りを進めてきた土屋朋子さんのお話を聴く機会がありました。
土屋さんは、北海道で今年20回目となる自転車のツアーイベントであるツール・ド・北海道の立ち上げの際にも多大なご協力をいただき、その後も運営に対するアドバイスをいただきながら開催をサポートしてくださっている方です。
今回はその土屋さんがオーストラリアで「ビッグ・ラン」という一般参加者によるゆったり型の自転車ツアーの旅をしてきた感動をお話ししてくださったのでした。
ご本人は現在秋田県の田沢湖周辺を中心に、女性を対象としてロードレーサーに乗ってツアーの旅をする活動を続けていて、その参加者が既に千人を超えたのだそうです。
そしてその経験から来る感想は「自転車の楽しみを知ってしまった人たちの多くがリピーターとして自転車に乗り続けてくれています。自転車はすばらしい」ということでした。
掛川でのスローライフNPOの取り組みに実に似た活動をずっとされていたという気がしました。
* * * *
さて、オーストラリアで開かれたビッグランです。これはテント生活で9日間にわたり約500kmを走るというものです。一日の走行距離は約70kmくらいですが、これは自転車に乗る人からすると「極めて短くて、すぐに終わってしまう距離」なのです。
食事は主催者側が朝と昼をキャンプ地で提供しながら旅を続けるというもので、1000人のツアー客をもてなすために、なんと250人のボランティアが参加しているのだそうです。
キャンプ地は移動した先の小さな村には必ずある大きな原っぱで、そこにテント村が出来るのですが、その一行が来る事を村人が心待ちにしていて、そこが一日限りの交流の場になるのだそうです。
テント村には主催者が移動用のトイレ車とシャワー車を用意し、清潔な旅を補償しています。土屋さんは「オーストラリアではこういうツアーを支える文化がビジネスにもなっているのです」と感心していました。
一日の行程が70kmくらいだと、朝食事をしてテントを畳んで9時過ぎに出発しても、だいたい午後1時か2時くらいにはその日の目的地についてしまい、あとはその日の宿泊地である村を散歩したり交流したり、バーでお酒を飲んだりという、実にゆったりとした旅が楽しめるのだそうです。
「日本の自転車ツアーではとにかくスピードを競ったりして、楽しみ方の幅が狭い印象ですが、このビッグランに参加して初めて私が女性達を相手にしてやってきたことが正しかったんだ、と確信出来ました」と土屋さんは語ってくれました。
とにかく1000人にもなる参加者全員がみな声を掛けあい、あるときは助け合いながらゆったりとした自転車の旅を続けて、行く先には宿泊地の村人達とのふれ合いと交流、そしてもてなしがある、という自転車ツアーのスタイルはいかがでしょうか。
この9日間にわたる自転車ツアーの旅の参加費用は、飛行機代を別にして12万円だったそうです。これを高いと思うか安いと思うかは人それぞれかも知れませんが、参加された土屋さんにとっては大満足の旅だったようです。
質疑応答で、日本にそういうツアーがない理由を尋ねてみると「そのようなツアーを楽しみ、もてなすことができる人材が不足しているということでしょうか」ということでした。
土屋さんは外国人を相手にして自転車ツアーを企画して国内を案内することも何度か行っていますが「日本を一週間の自転車ツアーで50万円払うという外国人がなんにんもいるんですよ」と言います。
立派なビジネスであり、参加者にとっては自分自身が幸せになる旅があるということなのです。
私は日本の公道では道が狭かったり交通量が多かったりして、このようなツアーは大変だろうな、と思ったのですが、オーストラリアの人たちに言わせると「日本はドライバーとのアイコンタクトができて、車がちゃんとよけてくれるから走りやすいよ」ということなのだそうです。オーストラリアの車ってどんな走り方をしているんでしょう?
土屋さんもご自身がツアーを組むときには、どこで山を登ってどう下り、どこでゆったりした走りをして…というように、コース全体の組み立てをいろいろと考えるのだそうです。
組み立てるコースによって参加者の感動も変わってくるのですね。そんなコースレイアウトを組み立てる技術や能力も含めて、自転車の旅に対する社会の目がもっと肥えてくれると良いのですが。
土屋さんは、お年に言及するのは失礼かも知れませんが、現在67歳になられているのですがそれでも元気に自転車で走り回っている素晴らしい女性です。
彼女はツール・ド・フランスを見て自転車を始めたということでしたが、ここにも自転車で生活が変わってしまった人がいたのか、という思いです。
出会いは人生を変えるんですね。
