北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

クラーク・ホースガーデン

2006-05-27 23:41:37 | Weblog
 久しぶりにこれ以上はないほどの快晴です。行楽日和であり運動会日和でもあります。
 明日は一転して天気が崩れるようで、今日の運動会は良かったけれど、明日は悩ましいことでしょう。
 
【クラーク・ホースガーデン】
 朝早起きをして旭川市の郊外にあるクラーク・ホースガーデンへと向かいました。

 ここはOさんという方が十年ほど前から始めた乗馬を中心とした観光牧場なのですが、最近ではNPOとしても活動の幅を広げているのです。

 こちらの気持ちは馬に乗る気満々で家族を連れて行ったのですが、今日はクラークさんのNPOがJTから受けた補助事業を子供と親と一緒に行う日で、それを脇で参加させてもらう形となりました。

 それでも馬の引き方の練習や、グルーミングという毛並みの手入れの仕方などを学び、さらに少し離れた放牧場でミズナラの木を植える作業を子供達と一緒に汗を流しながら楽しみました。

 農場主のOさんは「これまでに13回も転職をしたけれど、どれもお金をいただきながら人生経験や仕事の経験を積ませてもらえて良かったと思っているよ。人生が一つの仕事しかしないのだとしたら、案外つまらないんじゃないかな」と笑います。

「ここへはどんな人たちが来るのですか?」
「大体夏の期間がほとんどだけれど、東京や関西から旅雑誌やらホームページなどいろいろなチャンネルで僕のところで馬に乗れるという事を知って訪ねてきてくれますよ」

「地元からのお客さんは多いのですか?」
「地元からは本当に少ないですね。公務員を例にすると、一番来てくれるのは国家公務員、次が道庁職員、ほとんど来ないのが市役所職員という順番ですね」

「私も経験がありますけど、またいつか転勤をするかと思うと、地域のいろいろな事柄を味わったり勉強したりする気持ちが強いのじゃないですか。ずっと地元にいると、『いつでも行ける』という気持ちになりがちですしね」
「本当にその通りですよ。だから今日のこの親子のふれ合いイベントでも参加者の半分以上は内地からの転勤族ですよ」

「やっぱり」
「ここへ遊びに来てくれる人はやはり都会にない自然だとか動物とのふれ合いなどを求めて来てくれているんですよ。そして地元の人たちは地元にはない都会を求めて東京へと出てしまいます。僕なんかは、市役所の職員と東京の職員を人事交換して互いに期限を切って出向させれば、いる期間だけでもかなり必死になって互いの地域を遊び、味わうんだと思いますよ。そうすればもっと経済効果も上がるのにね」 

 ここでは馬に乗って河川の清掃をしたり林道を馬に乗ってパトロールしたりするボランティア活動も行っていますが、馬に乗ってボランティアができるかどうかはOさんが「こいつはもう馬に乗れる」と認めない限り出来ないのだそうです。

 Oさんはここに理想の村を作りたかったのだとか。
「ある先生が言っていたんだけれど、村にはコミュニティの場と芸術が必要なんだそうです。僕も本当にそう思って、コミュニティの場は元々の地主が残してくれた家を改造したレストランにして、芸術として今は離れたお隣さんの女性が植物画を描いてくれているので、いつかそれをギャラリーにしたいと思っているんですよ」
 
 いくつかある廃材を利用した手作りの家の中にはアコーディオンがあって、アメイジング・グレースを聴かせてくれました。音楽の面でも立派な芸術がもうあるようです。

 次は本当に馬に乗りに行きたいものです。せっかくそんな我々のために馬を飼ってくれているのですから。
コメント
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