北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ふじのくに伝統文化祭

2008-01-12 23:13:24 | Weblog
 今日と明日、静岡県が主催して「ふじのくに伝統文化祭」が沼津市を会場に開かれています。

 その一角で掛川から親子手打ち蕎麦体験というコーナーが企画され、蕎麦打ちの仲間たちが参加するとの知らせがありました。ちょっと心配になったのと、どんな催しなのかに興味があったので、電車を乗り継いで行ってきました。

 沼津市の会場は、大きなテント屋根の屋内空間の「きらメッセ沼津」。会場には県内各地区からの展示出展や催しコーナーがあり、ステージでは伝統芸能が演じられています。



 静岡県では来年、第24回国民文化祭が開催されることもあって、そのプレイベント的な位置づけで開催されているのがこの「ふじのくに伝統文化祭」というわけです。

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 親子手打ち蕎麦体験コーナーでは、全部でのし台を5台用意して来客を待ちました。最初は通る人もおっかなびっくりで迷っている風でしたが、初老のご夫婦が申し込んできて講習を始めると、次々に申し込みが来ました。

 一組を相手にしてそば粉から麺にするまでは約1時間くらいかかるので効率は悪いのですが、参加者にはそれなりに満足が得られたようです。

 会場の一角には客寄せのために石臼を置いて、掛川で取れた蕎麦を挽けるようにしておきましたが、お年寄りは結構これを懐かしがって、話が弾みました。

「昔は良くやらされただなー。子供の仕事だっただよ、粉ひきは。『飯を食いたきゃ、臼回せ』ってね」



「へえ、なるほど大変でしたねえ」
「このあたりじゃ石臼を持っているのは結構金持ちだっただよ。俺んとこなんか石臼を持っていなかったから、『あそこへいって借りてこい』なんて言われて借りたりしたもんなあ」

 こういうことでちょっとした昔話が聞けるのも楽しい会話です。

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 なかには「年末に蕎麦を打ったんだけど、我流でやっているものだから短い蕎麦しか打てなくて…。蕎麦を長く打つにはどうしたらいいのかねえ」なんて聞いてくる蕎麦打ち経験者もおられます。「そこまで言うならいっちょうやりましょう!」こちらも手ほどきに力が入ります。

 そうかと思うと、小さな子供達が粘土感覚でぐちゃぐちゃにしている姿もあります。包丁の扱いだけ気をつければ、こうしてまず粉に触れるということも面白い経験になることでしょう。



 一つ気付いたことは、こういうイベントの時に教えるのは「巻き伸し」で、棒に生地を巻き付けてころころ転がせば生地が伸びて行くというやりかたであるべき、ということ。
 あまり難しい技術ではとてもついてこれませんからね。自戒してここに書き留めておくことにします。

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 「よしやり方が分かった!明日もくるから!」そういうおじさんに出会うと嬉しくなりますね。
コメント (3)
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