北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

幻の銘酒「花の香」復活プロジェクト

2008-03-23 23:24:46 | Weblog
 夕べは掛川市内のホテルへ宿泊。真っ昼間から夜まで随分飲みました。ふー


 快晴の静岡県、今日は掛川と合併した旧大東町土方地区にある、「開運」で有名な土井酒造で、あるイベントが開かれるので参加してきました。

 そのイベントとは、「新酒の蔵出しと陶酔の宴」で、かつてこの土方で明治初期まで造られていた幻の銘酒「花の香」を蘇らせて、その蔵出しが行われるのです。

 かつての蔵元「かごのはな」の子孫で、東京学芸大学学長の鷲山恭彦さんが、地元の土井酒造に復活を打診して「花の香楽会」という地元の活動団体が立ち上がり、このイベントを主催しています。土井酒造の敷地をお借りして開かれたこのイベントには約250人以上の参加者が集まりました。

  

 土井酒造の社長さんからもご挨拶があって、「かつては3万はあったという各地の蔵元も、今や1800になってしまいました」とのこと。地元に伝統的な酒蔵ということは一つの財産なのです。

  

 社長さんに今回のお酒「花の香」について伺ってみました。

「どういうお米を使っているのですか?」
「県で造って知事が名付けたという『誉富士』という優秀な酒米75%と、これに地域の皆さんが田植えをして草刈りから収穫までしてくれたコシヒカリ25%のブレンドです。これらを精米歩合55%まで削っているんですよ」

「幻のお酒の復活だそうですね」
「はい、でも古式の製法どおりやっても、やはり現代人の味覚に合わないといけません。昔は蔵ごとに独特の酵母菌が浮遊していてそれを捕まえて酒にしていたものですが、今ではやはり栽培した優秀な酵母がありますから、そうしたものを使ってはいます。しかし地域人たちの力を借りて米だけのお酒に仕立てました」

 地域の人たちの汗をとけ込ませた幻の銘酒の復活です。

    ※    ※    ※    ※

 さて、今日の私の役割は、このイベントで振る舞う蕎麦打ちのお手伝いというわけ。全体の企画は、地元の蕎麦打ちの先輩格の知人が主催してくれているのですが、打ち手として参加しつつこのイベントを取材しようという目論見でした。

  

 普段打っていないために一玉めは少し太い蕎麦になり失敗気味。反省した二回目は少し調子が出てきました。もう二、三玉打つともっと調子が出てくるところですが、掛川蕎麦研の仲間と打ち、茹でて振る舞っているうちに蕎麦の売れ行きが良くて粉も汁もなくなってしまいました。

 蕎麦打ちでのストレス解消はそこまででしたが、何より昔お手合わせをした懐かしい蕎麦打ちの先輩たちにも会えて嬉しかったです。

 会場にはかつての合併協議会でご一緒した方や何かとお世話になった人たちが沢山いて、「なんだ、来てたの」「やいやい、懐かしいなあ、来てくれてありがとう」と迎え入れてくれます。ここは不思議なホスピタリティに満ちた場所なのです。

 それでは土井酒造の銘酒「花の香」をどうぞよろしくお願いします。

  

コメント (2)
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