北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

蕎麦を巡る技術の集大成

2008-03-04 23:58:29 | Weblog
 先日、地域づくりやまちづくりに携わっている大学教授のF先生とお会いしました。

 もともとは大手町で商社にお勤めだったとのことで、まさに将門塚のお隣で過ごしていたのだそうです。それが大学でまちづくりを教えるようになってからいろいろなご縁で、今は坂東市(ばんどうし)のまちづくりを手伝っているのだそう。

 この坂東市は合併で誕生した市で、合併前が岩井市と言ったそう。そこで、旧岩井市の商店街の方たちと話し合いながら「岩井=祝い」に引っかけて「岩井(=祝い)鍋」という創作郷土料理を作り、なにか祝い事があればこの鍋をしよう、という運動を展開しているのだそうです。

 この岩井鍋に使われる野菜などの食材は大抵がこの地域の食材なので地域文化の発信と地産地消を兼ねた作戦です。面白いのは肉が赤飯を鶏肉で包んだ鶏団子にしたことなのですが、「鍋って手抜きでお手軽なところがあるのですが、この鶏団子は手間がかかりましてねえ」とF先生も苦笑い。頑張って地域に根付くことをお祈りします。

    ※    ※    ※    ※

 そしてまたこの岩井市は市内に平将門縁の史跡が多く、将門に大変縁の深い土地なのです。そこで同じく将門を祀っている神田明神と将門塚との縁を頼りに千代田区との連携を模索しているのだとか。

 今回このF先生とお会いするきっかけになったのは、先日私が掛川でお話しした神田明神と平将門のことを聞いた方を介して紹介をして頂いたというわけ。これもまた将門さんの引き合わせかも知れないと思ってお会いしたのです。

 ご自身は太極拳の師範であり、杜氏見習いとして酒も仕込むし、蕎麦も打つなどいろいろなことに積極的に関わっておられ、やはり情熱あふれる熱い方でした。

 お互いに蕎麦打ちとあって、蕎麦談義では大いに盛り上がってイベントの機会に声をかけて頂くことを約束しました。

 特に坂東市はネギの産地なのですが、F先生が農家の方たちと調べてみると消費者のニーズは農産物も用途別に作って欲しい、ということが分かってきたのだとか。つまりネギ一つ取っても、鍋用のネギと蕎麦の薬味用のネギは別な品種でそれら専用に作るのが良さそうだ、というわけ。

 農産物をプロデュースすることにも力を入れられているようで面白いですね。薬味用のネギが出来たらいただけるそうですよ。

 関東でも蕎麦を打つ気運が高まってきましたよ。

    ※    ※    ※    ※

 蕎麦打ちの話をしていて、掛川でこれまで積み重ねてきた蕎麦打ちプロデュースのノウハウというのは案外すごいことなのだと改めて気付きました。

  

 これを機会に、蕎麦を打つ技の紹介はもちろん、道具の作り方、粉のひき方、移動蕎麦打ちイベントのやり方、などをまとめて一冊の本にすることが大事なのかも知れません。これだけのトータルノウハウを持っている集団って案外ないものなのです。

 今年の目標として取り組んでみましょうか。

(写真は茶そばと更級蕎麦を重ねた通称『天地蕎麦』。できあがると一本の中が緑と白に分かれて綺麗なのです)

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする