北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

道東の川の初冬の風景

2011-12-03 23:45:45 | Weblog
 釧路周辺の初冬の川を見に行きました。

 もうほとんど釣り人の影も消えかけていますが、この時期でもまだ釣りができるというので、一体どうなっているのかを見てみたいと思いました。

 この時期に何を釣るのかというとまだアメマスがターゲットです。

 川にはイワナという魚がいますが、イワナの中には海には降りずに一生を川で過ごすタイプと、海水耐性を身に着けて海に降りて過ごしまた遡上する性質をもったものとがいるのですが、この海降するタイプをアメマスと呼んでいます。

 海水耐性を身に着けたイワナは胴体の黒いマークが消えて全体が銀色化してゆくのだそうですが、これを専門用語ではスモルト化というのだそう。

 長い進化の中で身に着けた海水耐性でしょうけれど、海へ降りることで結果として豊富な餌を得ることとスモルト化に合わせて分泌される成長ホルモンの効果によって、河川に残るタイプのものと比べて2~4倍の体長へと成長します。

 だからアメマスは川で釣れる大きな魚としてとても人気があるのですが、こんな季節でもまだ釣れるというのです。


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 車で知人に連れられてその川へ行ってみると、もう川は端の方から氷が張っています。真ん中はまだ水が流れていますが、朝早いうちは融けた氷の欠片が上流から流れてきます。

「氷が流れてくるとちょっと釣りにくいですね。でもこの季節なら気温が上がってくると氷は見る見るうちに少なくなっていきますよ」




 しかし水の流れが少ないところは乗っても割れないくらいの氷が張っています。

 太平洋側は寒いけれどまだ川は元気で、よく見ると50センチ級のアメマスが優雅に泳いでいるのが見えます。

 友人は釣り糸に沈めるタイプのフライ(疑似餌)をつけて川へ投げ込みましたが、何度めかのキャストでちゃんと3~40センチ級を釣り上げました。さすがですねえ。





 そこを見終わると今度はその川の最下流で、もうすぐ海という河口付近まで行ってみました。

 そこまで来るともう流れが緩やかなのですが、良く見ると空中へ跳ね上がるライズも起きています。

「こんな時期に何を食べているんだ?」というのが疑問ですが、良く見るとこんなに寒い時期でも小さな虫がたくさん飛んでいます。

 こんな時期でも虫が飛びそれを魚が食べているなんて、川の生態も現場を見ずに想像だけで語ることはできませんね。

 
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 しかしここでの釣りはなかなか渋くて、魚がなかなか食いついてくれません。 

「そのときには頭の中の経験の引き出しを開けるんです。どんな餌がいいのか、釣り糸の長さはどうか、それ以外に考えられる要素はないか…って。そしてそれでも来ないんですよ(笑)」

 しかしちゃんと釣果を上げるのが玄人のすごさですが。


 長く外にいると足は冷たいし手も冷たくなりますが、こういう自然を見る機会ってなかなかありません。

 流すフライも氷に引っかかったり、水から上げているとあちこち凍るというトラブルも続発ですが、これもまた眼力を磨くための経験として趣のある時間であり、厳しいけれど美しい風景です。

 冬にこういう釣りがあるとは、川釣りの聖地道東恐るべし。


コメント
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