寒波に覆われた週末。
北風がほんとうにつめたい。
本当ならこの秋から冬にかけてあった3種類くらいのイベントを
ぜんぶまとめて、ついでにクリスマスまで一緒にしたような
そんなお祝いディナーを。
赤と緑のクロスで飾られたテーブルに
こんな時にしか着れない、柊色のベルベットドレスで。。
***
シュペルヴィエルの『海の上の少女』からは、先日も引用をしたばかりだけど、、またしてしまおう。。物語は「ノアの方舟」。こんな話だ。
雨は降り止まず、世界は水に沈み始めた。。ノアはあらかじめ定められた生き物たちを方舟に乗せる。追いすがって舟に乗ろうとする生き物がいる。しかし、その者たちはみな沈んでいった、、、。ひとりの泳ぎ手が最後の生き残りだった。男は舟に乗せて貰おうと懇願するのではなく、水の中で「場所には不足がないことを示した」。舟の動物たちは(ノアも)、「隠れてこっそりと肉の塊を投げてやった」。
***
神に与えられた、生に対するこれほどまでの信頼を目の当たりにしたならば、最も冷酷な神自身でさえたじろいでしまうに違いない。
明らかに物言わぬ大洪水警察の一員らしい巨大な鮫が泳ぎ手に近づいて来た。そして寝返りを打つと、頭の下についた目で彼を取り調べ始めた。しばらくして何ひとつ咎めることもなく彼から離れると、天使に合図を送った。天使は棒で泳ぎ手の頭を軽く叩いた。すると男は・・・(略)
(綱島 寿秀 訳)
***
なるほど詩人の書く物語だ、、。ノアの方舟をひたすら泳いで追うひとりの男、、これだけでも一冊の物語になりそう。
詩人は、見慣れた世界、、自分なりに理解している世界に、新しい意味を与えてくれる。
・・・いつかクイーンエリザベス号に乗ろう、、と先日たわいも無い事を喋っていた。。いつか、船に乗ったら、この泳ぎ手の男を想い出すかもしれない。
泳げない私は、真っ先に海底に沈んで、、何になるのだろう。。
北風がほんとうにつめたい。
本当ならこの秋から冬にかけてあった3種類くらいのイベントを
ぜんぶまとめて、ついでにクリスマスまで一緒にしたような
そんなお祝いディナーを。
赤と緑のクロスで飾られたテーブルに
こんな時にしか着れない、柊色のベルベットドレスで。。
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シュペルヴィエルの『海の上の少女』からは、先日も引用をしたばかりだけど、、またしてしまおう。。物語は「ノアの方舟」。こんな話だ。
雨は降り止まず、世界は水に沈み始めた。。ノアはあらかじめ定められた生き物たちを方舟に乗せる。追いすがって舟に乗ろうとする生き物がいる。しかし、その者たちはみな沈んでいった、、、。ひとりの泳ぎ手が最後の生き残りだった。男は舟に乗せて貰おうと懇願するのではなく、水の中で「場所には不足がないことを示した」。舟の動物たちは(ノアも)、「隠れてこっそりと肉の塊を投げてやった」。
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神に与えられた、生に対するこれほどまでの信頼を目の当たりにしたならば、最も冷酷な神自身でさえたじろいでしまうに違いない。
明らかに物言わぬ大洪水警察の一員らしい巨大な鮫が泳ぎ手に近づいて来た。そして寝返りを打つと、頭の下についた目で彼を取り調べ始めた。しばらくして何ひとつ咎めることもなく彼から離れると、天使に合図を送った。天使は棒で泳ぎ手の頭を軽く叩いた。すると男は・・・(略)
(綱島 寿秀 訳)
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なるほど詩人の書く物語だ、、。ノアの方舟をひたすら泳いで追うひとりの男、、これだけでも一冊の物語になりそう。
詩人は、見慣れた世界、、自分なりに理解している世界に、新しい意味を与えてくれる。
・・・いつかクイーンエリザベス号に乗ろう、、と先日たわいも無い事を喋っていた。。いつか、船に乗ったら、この泳ぎ手の男を想い出すかもしれない。
泳げない私は、真っ先に海底に沈んで、、何になるのだろう。。