prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「インランド・エンパイア」

2008年04月15日 | 映画

映画の内容そっちのけで5.1chから9.1ch(らしきもの)にした音響効果の確認ばかりしていた。
それでちょうどいいみたい。内容が「わかる」とは期待していないし、デヴィッド・リンチの映画らしく音の作りに手がかかっているのは確か。

音の布を張り合わせた現代美術というか、現実的な音場を再現しようとしているのではなくて、ある瞬間にいきなり音の素が充満して空間の質を変える、とでもいった音の設計。逆に音がない場面でも沈黙自体がひとつの質感を持っている。