prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ブルックリン物語」

2008年04月19日 | 映画
原題は‘Movie Movie’で、1978年製作というから、もう30年も前の映画。
監督のスタンリー・ドーネンは1924年生まれで、「雨に唄えば」('52)「略奪された七人の花嫁」('55)などを作っていた全盛期に得意としたミュージカルと、同じ50年代にはやったボクシング映画の再生産を狙って二本立てという趣向にしたものなのだけれど、さらにそれから30年も経つとこれ自体が時代ものになってしまっていて、わかりきった内容なのでテンポを早めたのは良かったけれど、全盛期の活力は当然乏しい。
これだったら、本物の50年代の映画を見た方がいい。この頃はホームビデオがなかったから、昔の映画の再生産ものの意義も違っていたのだろう。
ジャンルはまったく違うが「グラインドハウス」が、過剰なくらい昔のB級映画の「真似」だったのに対して、これは実際に当時の作り手でもあった作者を含めたリバイバル。
(☆☆☆)


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