今回のターゲットはもうあからさまに「地獄の黙示録」のカーツ大佐のもじり。彼ひとりを狙撃できたら周囲の王国の「土人」たちはすぐ降伏して追ってきたりしないというのはずいぶんご都合主義的。
敵の異名が「コブラ」だったり、狙っていた狙撃手に撃ち返した弾丸が相手のスコープを貫通して当たるといった描写は、ベケットのモデルとされるカルロス・ハスコックの実伝からとったものらしい。
今回もベケットは若い相棒を導く役割を担うわけだが、一作目は白人(「タイタニック」の敵役をやったビリー・ゼーン)、二作目は黒人、今度は東洋人。徐々にメインストリームから離れています。ダーティハリーの相棒の設定に通じるものがあります。
舞台が東洋になったせいでもないだろうが、二挺拳銃の乱射はジョン・ウー調。
クライマックスでゴルゴ13ばりのトリッキーな狙撃を見せる。
「スターシップ・トゥルーパーズ」2,3のようなビデオ用続編なのだが、あれと違ってそれほど正編と製作スケールの差はない。
(☆☆☆)