監督・脚本は一卵性双生児のピーター・スピエリッグとマイケル・スピエリッグ。1時間37分というタイトな作りが嬉しい。
ネタばれ厳禁映画なのだけれど、しかし目で見せる映像で何もかもさらしておいているようで実は見えていなかったものを徐々に明かしていく脚色と演出の技はずいぶんと高度。含蓄のあるセリフ(ダブルミークニングたっぷり)と、言葉に頼って説明せず映像で見せてわからせる技、ともに冴えている。最終的に現れる世界観には相当に戦慄させられる。
時代設定は主に60年代から70年代にかけてで、宇宙開発機構の今見ると変な未来的デザインとか本格的に時代色を出しているのがかえってSFらしい。「奥さまは魔女」Bewitchedの初回のモノクロ版というのを初めて見た。再放送されているのはカラリゼーション版なもので。
。SF的なガジェットで目を引くのではなく、内容が本格的なSFセンスで貫かれている。
「6才のボクが大人になるまで」で実際に12年間の年輪を映像に刻み込んだイーサン・ホークが同じ時期に公開されたのが時間を行き来する役というのも、なんだか皮肉。
相手役のサラ・スヌークは大注目株。
(☆☆☆★★★)
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映画『プリデスティネーション』 - シネマトゥデイ