教師、親、マスコミ、といった大人たちのいいかげんさがそれぞれの角度から描かれ、大人のせいにしないで(というかあてにできないで)自分たちで納得できるまで議論しようとする、というのはもちろん架空の話ではあるけれど、健全だし頼もしい。原作は読んでいないけれど、宮部みゆきの作品におしなべて見られる倫理性が出た。
一方で、いじめの描写はいくら映画でも相当に不愉快で早く終わらないかと思っていた。「告白」みたいにスタイリッシュな映像処理で中和するという手を使っていないのは潔くはあるけれど、反発を招くのも避けられない。
キャラクター自体が歪んでいるのかデフォルメして描いているのかグラディエーションをなしていてつながっている。
後編見せずには済まさないぞという終わり方。

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ソロモンの偽証 前篇・事件@ぴあ映画生活
映画『ソロモンの偽証 前篇・事件』 - シネマトゥデイ