余談だけど「午後の曳航」では団員がよってたかってネコを解剖するのだから、今発表されたらえらい騒ぎになるのではないか。この映画でも人間の中身は醜悪なハラワタにすぎないといった理屈がこねられ、実際女教師のハラワタがぶちまけられたりする。「先生を流産させる会」の監督というのだけれど、女教師に何か恨みでもあるのか。
で、そういうナルシーな美意識と厳格な規律と構成をもった組織を描くのに、芝居やマンガならともかく映画というリアルなメディアでやるとなると、意外といわゆるイケメンばかりでなくいろいろなタイプを揃えたのはいいとして「美しさ」で統一されているかというと疑問だし、セリフがいささか非日常的すぎて上滑り気味。
美術・撮影・照明はそれほど贅沢な条件とは思えない中で頑張ってはいるけれど、いかにも自閉的でこの集団と対立したり批判・批評する相手というのが出てこないとどうにも淀んだ感じでしんどい。
(☆☆★★★)
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映画『ライチ☆光クラブ』 - シネマトゥデイ