師の作品だと人物の配置がロシア・イコンみたいに平面的なのだがボッティチェリのだと画面構成が奥行きや上下を生かしたドラマチックなものになり、細部の描き込みも多くなる。
「書物の聖母」など金色が複製や印刷ではなかなかわからないくらい鮮やかに出ていて、赤ん坊のイエスの腕にかかっている茨の冠が目立つ。こういう予め運命が決められているように受け取れる処理は信者用という感じにはなる。
「美しきシモネッタの肖像」の金色の巻き毛や服の赤がまことに美しい。
「パリスの審判」で背景にいる動物たちが妙に目つきが悪い。
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