表現も生き方もミニマムなのに、何かが切り落とされた欠落した感じがしない豊かさ。
ゴルシフテ・ファラハニの奥さんの白と黒の柄の衣装とカップケーキの取り合わせが美しく可笑しい。
パターソンというのが人の名前であるとともに実在の地名でもあるのが何ともいえない味わいで、至るところで繰り返される「双子」のモチーフともつながってくる詩的な構造。
わざわざパターソンに来るのが日本人というのが不思議と説得力がある取り合わせで「ミステリー・トレイン」以来の永瀬正敏というのがまたいい。
ものすごく面白い、というわけでもないのに、見て時間が経つとじわじわと効いてくる。
(☆☆☆★★★)
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