prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「女神の見えざる手」

2017年11月20日 | 映画
ジェシカ・チャスティンのヒロインは銃規制を推進するロビイングを行うのだから「正義」の側かというと、とてもそうとは言い切れないダーティで人を人とも思わないような手も使うし、私生活でも道徳的にあまりほめられた真似をしない。それを表情を変えずに危なっかしくいつ滑り落ちるかわからない剣が峰を渡っていくのがハードボイルド調で格好よくもスリリング。

それにしても銃規制反対派の資金力の方が圧倒的に上というのがいかにもアメリカ。メディア対策というのがいかにロビイングにといって重要かというのもよくわかる。

ロビイングチームのスタッフのひとりひとりに至るまで多彩な顔を敷き詰めたキャスティング、なんでもないようなディテールに張られた伏線が一気に終盤に立ち上がる脚本が見事。

悪役チームがサム・ウォータストンとジョン・リスゴーという重量級。共に役者自身が名門大学(それぞれイェール大学、ハーバード大学)出身なのを知っていて見ると、いかにもエスタブリッシュメントという感じが強まる。
(☆☆☆★★★)

女神の見えざる手 公式ホームページ

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11月19日(日)のつぶやき

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