松坂桃李や竹野内豊みたいないい男代表みたいな役者が徹底したクズをやっているのが、逆にクズでも惹かれてしまうというのが説得力がある。
前半は綿密な描写でクズたちの生態を積み重ねておいて後半ミステリ的なひねりを見せるのだが、ミステリ的趣向とするとある意味よくある分ちょっと説得力が欠ける。そのため、ラストがむしろ観念的な感じになった。
ラストの走馬燈のような回想の処理が間延びした感じなの惜しい。
時代設定は現代だと思うのだが、出てくる携帯がガラケーばかりでスマホが見当たらないのはどういうわけだろう。スマホよりお似合いであることは確かだが。
食事のシーンが何度もあるが、気のせいか白い飯を食べているところかないのではないか。たいていはビールを飲んでいるか、うどんやパン。関西が舞台ということもあるのだろうか。
ちゃんと炊飯器が見えるので炊こうと思えば炊けるはずだが、ヒロインはまったく家事をしない表れということか。
セックスシーンで相手によってつけている下着がまるっきり違うのが可笑しい。全体に粘っこい生活描写のディテールが光る。
(☆☆☆★★)
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