原題はOn Chesil Beach。映画の「追想」とも原作小説の邦題の「初夜」とも違う、かなりぶっきらぼうなタイトル。
浜辺が外海と内海を区切っているみたいな
初夜とはなんだか古式ゆたかな表現だが、シアーシャ・ローナンはどこか古めかしい世界によくはまる。
夜ではなく昼間だが、披露宴は完全に描写としてオミットして、新郎新婦が泊まるホテルに食事を運んでくるボーイの態度の悪さからして何かいやな予感がする。
回想でふたりの生まれ育ちの違いを見せていく中、かかる音楽がマーク・ボランの「20センチュリーボーイ」といったロックとモーツァルトやシューベルトといったクラシックが同居するのが、時代の変化と共にふたつの世界を表わす。
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