悪役が人間離れを通り越してバイオロイドという人造人間なのは、ちょうど今の中国でゲノム編集による人間が出産したという発表があったタイミングで見るとずいぶん気持ち悪い。
死んだことにしているので娘に対して名乗り出られない父親という往年の「ステラ・ダラス」の父親版みたいな涙を誘う作り。
これも余計ながら、ジャッキーの実生活の娘が最近同性婚したというのが妙妙なタイミング。
もっとも血液を介して記憶が移植したりとか、SF的なガジェットの使い方は相当に雑で、雑といったら演出も凝っている割に雑。ピザのデリバリーを頼むのになんでトーストが手つかずになっているのが見えるのだろう。
ヴィジュアルもアメコミかアニメみたいで(「バットマンかい」という台詞があったりする)、還暦過ぎたジャッキーに昔みたいに生の身体を張ったアクションを求めるのはムリにせよ、まるで入れないわけにもいかないので代わりに女優二人が体技を見せる。
そういえば、ジャッキー作品では結構昔から女優でもびしびしアクションやっていたなと思う。
顔は二枚目、キャラは三枚目のショウ・ルオ役の行方が思わせぶりで、次を作るよとエンドタイトルで言っているようなのでこれからも出てくるか。
エンドタイトルといったら、恒例のメイキングあるいはNGシーンで写るアクションシーンではっきりワイヤを使っているのが当然とはいえちょっと索然とする。
開いたパラシュートの上にダイブするのは、「サンダーアーム 龍兄虎弟」では合成ではなく実際にやっていたなと余計なことながら思ってしまう。
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