prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「生きてるだけで、愛。」

2018年11月24日 | 映画
ヒロインが鬱と言われているだけでなくて映画自体も鬱で、正直始まって十数分は途中で出るのではないかと思ったくらい。

単に鬱と言ってしまっていいのか精神科医ではないので診断できるわけもないが、異様にひとつことに執着して他のことができないのは発達障害みたいで(流行りコトバを当てはめてはいけないのだが)、とにかくかなりの偏りを持っているのは確かで、しかしヒロインだけでなくヒロインを一つ部屋に住まわせて肉体関係ひとつ持たない男・菅田将暉も相当に変わっているし、さらに男に横恋慕して割り込んでくる女・仲里依紗も惚れているなら男を直接口説けばよさそうなものを、男の部屋から出ていかせようという理屈はあるにせよむしろヒロインの自立支援に力を入れるというのもおかしな話。

ヒロインがバイトする店のオーナー夫婦も「いい人」には違いないのだが、人のおかしなところに勝手な診断や対処法を割り振る無神経さというのがやはりひっかかる。

おかしいと言えばまともな記事よりうちの雑誌は下半身で売っていると公言して憚らない編集長も本来だったら十分おかしい。
要するに全員いくらかづつ歪みを抱えている。

誰も彼もおかしいとか、おかしいと見える方がまともといった図式にさすがにはまるわけではなくて、やはりヒロインはおかしい中でもはた迷惑におかしいわけで、安直な共感はできない。
他の人間を逆にたじろがせるような、喉に刺さって取れないような異物としての存在を十分な強度で表現した主演の趣里とはどんなプロフィールの人かと思ったら、水谷豊と伊藤蘭の一人娘というのにびっくり。

「生きてるだけで、愛。」 -公式ホームページ

「生きてるだけで、愛。」 - 映画.com

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