prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「スマホを落としただけなのに」

2018年11月20日 | 映画
スマホを落として誰か知らない人間に拾われて中のデータを悪用されたらどうしよう、とはスマホを使っている人間ならまあ心配したことあるだろうから、うまいところを突いたな、と思う。

しかしそこから後のディテールがどうも甘い。セキュリティが暗証番号だけで指紋や顔認証なしというのはまあいいとして、あれだけ変な出来事が身近に起きたらまずスマホから抜かれたデータを悪用されているのを疑わないかな。
第一、警察でもタクシー会社でもなく見ず知らずの名乗りもしないスマホの拾得者から直接電話がきたところで警戒すべきところではないか。勝手に拾って持って歩いているところですでに怪しい。

北川景子の過去に何か事情があるらしいことは最初の方から振っているのだけれど、その真相というのがややこしすぎ長すぎてうまく嵌まらずとってつけたみたい。
ITに強い若い方の刑事の過去と犯人の過去がだぶってくるあたりの趣向もなくもがな。

あまり意味なく回想になる、というか時制がバックするのも説明的というのか説明としてもかえってわかりにくい。普通にセリフに落とし込むかカットバックしてみせればいいだけではないか。
犯人の正体がわかってからのサイコっぷりも型にはまったキャハハハ演技で鬱陶しい。

せっかくクライマックスの背景の設定が××地というのでヒッチコックになるかと期待させるも、あまり道具立てを生かさずショボいアクションで終わる。

「スマホを落としただけなのに」 公式ホームページ

「スマホを落としただけなのに」 - 映画.com

11月19日(月)のつぶやき

2018年11月20日 | Weblog