この映画自体が一見してアル中やDVなど人生の「リアル」などうしようなない面を描いているようで、案外とロマンチックな、本気で愛を信じて実践しているところに着地する。
作り手は人間と俳優を、リアルとイリュージョンを同じように愛しているのだろう。
カサベテス相手だと愛ということばが割と平気で使える。
タイトルになっている二人が出会うまでが長くて、二人が対話、というより一人が一方的に喋って片方がうんざりしながらつきあわされるといった場面が組み合わせを変えて繰り返される。
それが噛み合う会話が成立するのが、M&Mが出会ってからということになる。
今気づいたのだが、イニシャルがふたりでマリリン・モンローのそれになっているのも狙ったのかもしれない。
監督脚本のカサベテスが俳優としてやっているのが出てくるなりいきなり暴力をふるう不倫男という最低な役なのが笑わせる。
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監督・脚本 ジョン・カサベテス | |
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