アクションが雪と氷に閉ざされた土地の特性を生かした工夫をこらしているのも魅力。
カーアクションが一段落済んだ後、ほとんど雪の白一色の画面にぽつんと赤いコートを着た敵役のリスベットの双子カミラの妹の姿が現れる流れが見事。
そこからやはりモノトーンの中にリスベットの帽子やカートなどにちょっとだけ赤を配する(つまりそれがリスベットの中のカミラを表現している)色彩設計や、横移動撮影の使い方、落下のモチーフをドラマの随所に置くなどフェデ・アルバレス監督は「ドント・ブリーズ」でも見せた優れたヴィジュアルセンスを今回も発揮している。
代わりに複雑なストーリーを追うのはかなりはしょっていて敵役の掘り下げをしている余裕はなくなった感はある。
本筋とは関係ないが、自動運転車が普及したとして、それがハッキングされたら困るだろうなあと思った。
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