prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ダウンタウン物語」

2019年01月12日 | 映画
アラン・パーカーの監督第一作。
それまで「小さな恋のメロディ」の脚本で注目され、この出演者全員が子供のギャング映画でデビューしたから、子供専科なのかと思わせて第二作でいきなり地獄のような刑務所からの脱獄映画「ミッドナイト・エクスプレス」になったから仰天した人多かった。
今では「ミッド…」系統の過激で暴力的でグルーミーな画調の作品の方がパーカー作品のカラーになっていて、こちらの方がむしろ異色に見える。

この映画の初日のスバル座の観客のマナーがひどかったのは語り草になって、スクリーンに映ったジョディ・フォスターのアップにフラッシュをたいて写真を撮ったり(当然、真っ白なスクリーンしか映らない)、カセットテレコで録音するので電源貸してくれと事務室までコードをひっぱってきたり、といった調子だったらしい。

パーカーとすると編集を含めて音楽処理の巧さ、マイケル・セレシン撮影の光の魔術、子供の背丈に合わせてセットを細かく縮尺を変えているなどの細かいところの凝り方が見どころとなるし、それは後年の作品でも変わらない。

考えてみると「小さな恋のメロディ」というのも、小学生が結婚するというだけでなく爆弾作ってゲバルト(古語)やったりしていますからね、今だと地上波で放映できるかどうか。
マーク・レスターが父親が読んでいる新聞に火をつけるというシーン、最初見た時は意味がわからなかったが、今でいうマスゴミに対する揶揄だったのではないか。

子供子供しておらず、大人がやっていることを子供がやっているのだから大人の目から見た子供のかわいらしさといったものは薄い。ギャングごっこ映画とすると、ごっこの部分を作りこみ過ぎて子供の自由奔放な感じを削いでしまった感。

もともとパーカーはCMディレクターだし、画も音も作りこんでいくタイプではないか。
その体質は二作目以降で確立したと思しい。



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