時間がぽかっと開いてしまったので見る予定はなかったのを見てみた。
先日たいへん痛ましい出来事があった、技術レベルには定評のある京都アニメーションの作品(自分は忠実な観客だったわけではないが)ということもある。
で、これはかなり不思議な体験になった。
まず、いちげんの客としては元になっている世界観におよそ馴染みがなく、 細かい人間関係や設定がわからないのはもちろんだが、イケメン揃いのキャラクターたちが現実の思春期の男が集まったら必ず匂わせるであろう生臭さみっともなさを生理的にも感情的にもまったく出さず、ひたすら仲間たちと素晴らしい関係を結べているのを寿いでいるのがずうっと続くのに、ほとんど呆然とした。
何か現在進行形のまま思い出のアルバムを綴っているように思え、通常のドラマ作りにある次のフェーズに進むということがあるようでない。
エンドタイトルが終わってからもまた改めて次の話がかなり長くくっつくという構成からして、終わりが来ることを宙吊りにし続けるみたい。
アニメの作画技術的に優れているのはわかるが特にどうこうは言えず、むしろ世界観の構築と持続に人気があるのか。