ぼそぼそとした調子の内省的なナレーションの多用といい、父と息子の関係と宇宙とを直接結びつけた構造といい、同じブラッド・ピット主演の「ツリー・オブ・ライフ」の姉妹編かと思うような作り。
オープニングの事故と宇宙エレベーターの描写はスリリングなのだが、脈拍がどんな時も80以上に上がらないという主人公そのままに以後危機に見まわれることは多いのにそれをおよそセンセーショナルに盛り上げようとしたりしない。
だから映像的に壮大だったり深みがあったりしても、正直、相当に眠い。
クライマックスの再会も何かモヤがかかったようで、父親と息子の関係というのは、そこまで直接的に描きにくいものかなあとも思った。人によってはそうなのかもしれないが(特に両方が同じ仕事をしていて、父親が大物だったりすると)、いくらなんでもまわりくどすぎはしないか。