無制限な自由をふりかざして麻薬から仮想通貨からなんでも流通させた闇Amazonとでもいうべきサイトを主宰する若者と、それを摘発する素行が悪くてIT技術に疎い中年男のドラマ、なのだが、このキャラクターの対立が意外と単純ではない。
IT音痴ということになっているのだが、初めのうちこそパソコンが使えず癇癪を起こすもののブラックベリーは不自由なく操るし、心理戦ではハッカーに通じるであろうセンスを見せたりする。ただし家庭はまるで顧みないし、明らかに捜査方法も行き過ぎ。
ついには直接会う場面すら用意する。こうなると敵味方であるとともに鏡像関係にあるようにもなりそうだが、犯人側からなのかはみ出し捜査官側からなのか、どういうスタンスで見ればいいのかちょっと困る。