死体を道具として使う情報戦で、ミンスミートというのは挽き肉という意味、つまり「挽き肉作戦」という、「ハンバーガー・ヒル」みたいに一歩間違えたらブラックユーモアになりそうなのをいともマジメな演出で良くも悪くも淡々と見せる。
目の前にあるひとつの死体が情報戦に失敗した時の無数の死体を暗示する構造ともとれるが、その死体の過去が捏造されること自体故人に対する非礼なのをこれまた良くも悪くもあまり強調していない。
情報部員の過半数が女性というのが実際そうなのかどうかわからないが、派手な荒事ならぬ静か過ぎるくらい静かな和事な作戦の感じを出した。
しかし何かというとヒトラーやナチをタイトルに使う邦題のセンスは感心しない。